第52話 毎日が同じ
時計のアラームをセットして、布団に入る。時間が来るとアラームが作動し、それにより起こされる。食事をしたあと支度をして会社に向かう。人がたくさん流れている駅に着いて通勤ラッシュの満員電車に乗り込む。そして会社について、社内の人たちに挨拶をする。そしてまたいつもの日々が始まる。今日は早めに帰ろうと思っていたが、飲みに行くことになり、早く帰れなくなった。いつも遅くになって帰ってきて嫁などに色々言われたりもするが、全てが遅く帰ろうと遅くまで遊んでいる訳ではない。そんな生活をしていた吉本は電化製品を売るという仕事をしていた。大した収入もなければ、ボーナスもろくに出なかった。多い時で月に25万程度だった。平均の年収以下であり、特に特別というものは無く、吉本が夢見ていた生活と全く違うので、何も面白くない。毎日が同じことの繰り返しであり、何も進展がない。家に帰っても寝るだけ、寝るために家に帰る。休みは寝るため、全てが仕事の為に生きていると思ってしまう。15年前の2000年の夏、吉本は営業をしていた。特に功績があるわけではないが、悪い訳ではない。問題はそこまでないが、吉本はこの生活自体に不満を持っていた。
「こんな毎日が同じことの繰り返しで何が楽しいんだ。毎日電車に乗るが、毎日同じ奴が同じ電車に乗ってる。毎日同じ奴とすれ違う。昨日も一昨日もそうだ。いつもいつも同じことをしている。こんなのアホらしくなってきた。とは言ってもこうして働くしかない。」
分かっていても働かないと生活が出来ないので、結局は働くのだ。結局が続いて結局いつも同じ事をしているのだ。吉本はこの何も面白くもない日々になにか刺激が欲しかった。吉本はいつもどおり営業に向かう途中、いつも通る銀行の辺りが騒がしくなっていた。吉本は車を停めて中から様子を見るとその銀行が強盗に襲われていたのだ。
「強盗か・・・あいつらこのあとニュースになって、世間を騒がせるんだろうな。世間・・・強盗・・・」
この時吉本の頭をよぎったのは自分が強盗をすることだ。吉本は世界中に別荘を作って、さらにどんな一流のホテルも買い取ったり、見ただけで自分に金をくれる。そんな状態を夢見ていた。吉本は強盗を見てこれなら実現するのではないのかと思い、強盗をすることを決意した。吉本は会社を止めて闇の仕事に入る事にした。
「まずは人数が必要だな。仲間を集めるか。」
吉本は仲間を集めるための資金を調達する為に、自分のこの能力を利用して強盗をすることにした。
「せっかくこんな能力を使えるんだ。有効に使わないとな。」




