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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第四章 修学旅行編
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第25話 修学旅行

 2015年4月…さとしは2年生になった。クラスが変わってさとしとみゆは同じクラスに、健太と涼太は別のクラスになった。みゆはさとしと同じクラスになって嬉しそうだ。相変わらずさとしは一人孤立していた。みゆはさとしの所に行きたいが絡むと色々とまずいのでここは関わりがないのを演じた。みゆと親しい友達の七瀬恵美もみゆと同じクラスになり、盛り上がっていた。恵美は成績はみゆといい勝負である。恵美は2年生の修学旅行で彼氏をゲットするという目標を立てていた。時々みゆが好きな人を聞いてくるが恵美は黙って言わないようだ。

 2年生は4月の2週目の5日間、4泊5日の修学旅行がある。行き先は1日目が広島で、2日目が京都、3日目から5日目まで東京である。移動手段は新幹線である。生徒たちは校門前に集合して、確認をしたあと、駅へバスに乗って向かった。新幹線に乗り、広島へ向かう。座席はくじで決まっていて、さとしの横は恵美となった。みゆの横は健太になる。さとしは、LINEでみゆと話していた。

 「全然知らない人と当たっちゃった」

 「私も隣になりたかったよ」

 恵美はさとしをじっと見つめていた。さとしは渋々答える。

 「あ、あの、どうかしましたか?」

 「なんでもないよ。」

 恵美はさとしの事を聞いてきた。

 「使徒佐くんだっけ、いつも一人でいるようだけど、なんかあるなら相談しても良いんだよ。」

 「あ、ありがとう。でも、大丈夫ですから。」

 さとしはみゆにLINEをしてこの状況を伝えた。恵美は人と話すのが好きで、どんな人でも気楽に話しかけるようだ。この性格を知っていたみゆは少し不安だった。さとしとみゆは宿泊先のホテルでこっそりとさとしの部屋に行く計画を立てていた。

 4時間ほどして、広島に着いたさとしらは、宮島へフェリーに乗って行った。色々と観光場所を巡った。広島市では、原爆ドームにて、当時の悲惨な状況を伝える語り部たちが、生徒たちに話していた。ここでは自由行動なので、みゆと恵美で、健太と涼太とさとしで共に行動していた。グループ別に行動しているので、ここではさとしは演じる必要はなかった。さとしと健太らは当時の状況について語り部たちと話し合っていた。

 1日目が終わり、宿泊先のホテルに泊まった。さとしの部屋は涼太と一緒だった。涼太はムタチオンについてさとしと語り合っていた。そして扉からノックをする音がした。さとしはみゆだと思ったので素の状態で出てしまった。さとしは学校では前髪で顔が隠れるようにしているので、見た目はかなり不気味である。しかし、それはわざとで、前髪を上げるとかなり良い顔をしている。さとしは扉を開けるとそこにはみゆではなく、恵美が立っていた、素の状態を恵美に見られてしまった。それを見た恵美はなんと一目惚れしてしまったのだ。

 数分遅れてみゆがさとしの部屋に着たが、そこには涼太しかいなかった。さとしは恵美がいる部屋に連れて行かれてしまった。

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