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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第八章 紀元前編
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第177話 パラレルワールド

2015年8月17日 夏休みも後半になり、宿題をやっていない者はそろそろ焦り始める頃だ。そんな中さとしや健太は宿題がもうすぐで終わる所まで来ていた。さとしと健太は一緒に宿題をやっていて、夏休みが終わる1週間前には少なくとも終わらせるという計画を立てていたが予想より早く終わりそうだった。なぜなら、さとしは宿題よりもムタチオンの研究が優先だからだ。優先させる為には優先しないと行けない宿題を優先させて、優先ものを終わらせてもっと優先するものを実行するという流れだ。要するにやりたい事は今すべき事を終わらせてからやるのだ。


 「よっしゃー終わった。」

 「意外と早かったな。」

 「そうだな、こんな事よりも気になる事が山ほどあるからな。」

 「連休は研究に没頭できるからな。」


 さとしは早速最近気になっている事を話す。

 

 「ムタチオンに直接関係してるか分からないがパラレルワールドについてどう思う?」


 健太も興味があった話題だったのですぐに食いついた。健太は知ってるだけの情報を答えた。


 「俺が知ってる中では代表的な複数の世界が同時に発生しているという説だな。」

 「俺は逆に考えたんだ。複数の世界が在るか無いかという議論ではなく、なぜ複数あるという考えが出てきたのかだ。」


 これは健太も予想していない問いだった。さとしはこのような哲学的な問いに対して答えを出そうとするのではなく、「問い」そのものに対しての疑問だったのだ。

 

 さとしは、複数の世界が存在しているというこの発想そのものに疑問を持ったのだ。


 「まず、複数の世界があると思うということは、何か複数の世界があると思うような現象、または何か事象があったと考えるべきだ。普通に生活していてまずそんな事考えないだろう。」

 「確かに物事には全て理由がある。万有引力の法則を見つけたのも、物が落下するという現象を見てひらめいたのだから、それと同じように、複数存在している可能性があると思うような事象が起きたからだと言える。」

 さとしは検証をする事にした。

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