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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第八章 紀元前編
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第175話 現代に戻って

 2015年8月15日‥さとしは退院した。幸い大事に至る事なく軽度の打撲で済んだ。さとしはタイムスリップしていた事がまるで夢だったのではないのかと思っていたがすぐに確実にタイムスリップしていた事が分かった。さとしのポケットから、エディンがくれた宝石が入っていたのだ。これは間違いなく自分は紀元前にタイムスリップしていた事になる。

 

 さとしは市の図書館にって歴史が書かれている本を読んだ。するとシュメール人は紀元前3800年にウバイド人らと協定を結び、短期間で巨大な王国を築くまで発展したのだ。これはちょうどさとしがタイムスリップした時期と一致していた。


 「まさか、俺が行った事で自分の知っている歴史になっていたのか。」


 ここに書いてある内容はまさにさとしが行った事と重なっていた。天から降りきたりし者、アヌンナキはまさにさとしの事を言っているのだ。


 その後の歴史によればさとしが戻ったあとの1437年後の紀元前2663年に生き残っていたセム族が勢力を拡大して再びシュメール都市国家を襲撃した。それからセム族はシュメール都市国家を占領し180年間支配したが、さとしの技術や知恵が記録された粘土版を発見した当時のシュメール人は再びセム族から国を取り戻した。しかしセム族もさとしの技術をさらに利用して200年後に再びセム族が襲撃し、この時シュメール人はほとんど全滅してしまい、ついにセム族はバビロニアを建国した。その後セム族はメソポタミア地方をどんどん占領していき支配されてしまった。


 「分かっていた事だが、結局全滅してしまうのか。」


 さとしは少し悲しい気持ちになった。


 家に戻るとニュースがやっていた。そのニュースには考古学者が新しい発見をしたというのだ。さとしは気になって見てみるとパキスタン人の起源がシュメール人だとする事実を発見したというのだ。

 

 「いや、パキスタン人はインダス文明、もとはセム族植民地だからシュメール人は絶滅している。」


 しかし、そのインダス文明には生き残ったシュメール人が、手薄になったセム族の領地を襲撃してシュメール人らが占拠していたのだ。このシュメール人らが結果的にインダス文明に繁栄し、現在のパキスタンの9割がイスラム教徒になっている証拠だそうだ。


 「シュメール人の血は今も続いていたんだ。」


 さとしは少し嬉しい気持ちだった。

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