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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第八章 紀元前編
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第169話 自分の能力に気付いた時

 エディンはさとしに能力について聞いてきた。さとしは自分の能力に気が付いた話をした。

 「俺が11歳と頃だった。父とバッティングセンターに行ったときの話だが、その時もいつものように遊んでいた訳だがあるとき突然飛んでくるボールがゆっくりになったんだ。」

 「なんと、それがきっかけなのか。」


 さとしは始めは気のせいだと思い何も思わなかったが、2回も連続でゆっくりになり、ボールの速度は確かに100キロはでていた。さとしはまさかと思い高速道路を走る車を見て集中した所、車が走ってるタイヤの模様まで見えるくらい非常にスローになって見えたのだ。そして集中する度合いによってよりスローに見える事まで発見し、実際に計算をして見たところ最大で1万分の1秒まで可能だという事が判明した。これはほぼ停止しているのに近い速度だ。スロー効果を発動してもスローに見えるだけで周りの速度は変わらず、自分の動きは変わらないので周りから見ると逆に超高速で移動しているように見えるのだ。これはみゆの高速移動と似ているが、みゆとの違いはみゆは物理的に自分が高速で移動し、さとしは数千分の1秒という短い時間で移動する事ができるのだ。結果的には周りから見ると両者とも高速移動しているように見えるが、自分視点だと両者はかなり異なる現象なのだ。これは相対性理論に当てはまる。


 「俺が15歳になった頃、自分自身をスローに出来る事に気がついて、スロー状態にした自分の体である力を何かに加えるとして、例えばボールを投げる瞬間に自分をスローにして、手からボールが離れた瞬間にスロー状態を解除すると、スローにしていた分だけの時間をを物理エネルギーに変える事ができて、簡単に言えば10分の1秒にすると、投げたボールが10倍のエネルギーにする事ができる。俺がセムを吹き飛ばしたのも同じ原理だ。」


 「そういう事だったのか。時々速くなったり、遅くなったり奇妙な動きをしているとは思ったが、不思議な世界だな。」


 さとしはその後も色んな能力について語った。

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