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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第八章 紀元前編
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第160話 歴史は繰り返す

 ユーフラテス川上流に謎の古代遺跡があり、それは1万年以上も前のものだと推測した。日本では縄文時代に当たる頃の時代に現代に匹敵するレベルの技術があった事を示す壁画が記されていた。さとしは奥に進んでいくと天文学が記されていた壁画があった。それを見ると太陽を中心とした惑星が公転する様子や、地球が球体であるという事を示す絵も書かれていた。

 「これは天動説だ、ガリレオ・ガリレイが唱えた物とよく似ている。まさかこんな大昔からこんな事が分かっていたとは。」

 「お主から聞いたがこの世界は丸くなっているなんて我々も知らなかった。光り輝く星があんなに遠くにあってとてつもない大きさだというのも、この絵を見れば納得する。」

 「そうです、この古代文明は天動説、万有引力の法則、さらに相対性理論まで現代の科学レベルに相当する域まで達している。それが今から5000年も前で、俺の現代から更に1万年も前の話だ。こんな遺跡はどの歴史の記録にも載っていない。俺の知ってる現代文明とはベクトルは違うが、かなり発達した技術を持っていたのは確かだ。これはノーベル賞レベルの大発見だが現代にこの証拠を示す物がないから残念だ。」

 「お主がこの遺跡の記録をして現代に帰ればいいのでは?」

 「まさか、タイムスリップして直接見に言って写真を撮ってきたなんて誰が信じますかね。」

 歴史は繰り返すとはこの事だとさとしは実感した。我々が知っている現代文明の技術は我々の現代が初めてではなく、1万年前に既にあったのだ。

 「地球のエネルギー資源の総量は変わらないんだ。現代に出来る事はいつの時代でも出来るんだ。それを加工する技術があるか無いかの話であって、加工する事が出来れば1万年前でも10万年前でも作り出すことは出来る。歴史は繰り返してるんだ。」

 

 さとしはその後もくまなくスマホのカメラに収めていき、動画も撮った。

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