第155話 歴史は変わるのか?
さとしが紀元前にタイムスリップして、この時代にはあるはずのない物を次々と作っていった。さとしの現代から見れば過去にあった出来事を変えている事になる。だが、シュメール人からすれば紀元前が現代なのだ。さとしも現時点では今が現代であり、元の西暦2015年の世界を見ることは出来ない。さとしはスマホを取り出して保存してあった歴史の内容をもう一度見返した。さとしはさすがにスマホやバッテリーなどは誰にも見せていなかったのだ。スマホのバッテリーは、元々登山する目的で来ていたので、持ち運びができる充電器を持っていた。3ヶ月が経った今もまだ数回は充電出来た。さとしは出来るだけ充電を持たせる為にスマホの電源はなるべく切っていた。久しぶりに起動させてみると、通信は遮断されているが、本体で日時がカウントされていて、日時が2015年11月9日になっていた。
「この時代に来て3ヶ月が経っているのか。」
ここでさとしが疑問に思ったのが、さとしは紀元前3800年の時代に来て3ヶ月が経っているが、同じ現代でも3ヶ月が経っているのかという事だった。
「もし現代でも3ヶ月が経っているとなれば俺は行方不明扱いにされてるはずだ。みゆは心配でならないはずだ。健太も祐也も…」
それよりもさとしはもっと重大な事に気が付いた。既にこの時代には無い物がここにあり、古代文明では理解する事のない知識など歴史を変えてしまっても不思議ではない事をしてしまっている。
「俺がここに来たおかげで俺の知ってる現代は消滅し、俺の知らない現代になっている可能性もあるということだな。パラレルワールドというのを涼太から聞いたことがあるな。」
だがさとしは既に存在している歴史書にはシュメールの粘土板にはアヌンナキと言われるありとあらゆる技術、知識を与えた神を呼ばれる存在がいたという記録がある。さとしが自分でやっている事と、粘土板に刻まれている内容が一致している気がしているのだ。
「まさかと思うが俺がこの時代に来たから逆に自分の知ってる歴史になってるのか?」
さとしは一人で呟いていた。




