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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第八章 紀元前編
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第144話 過去と現在

 セムは連続で発射できる鉄砲をさとしに向けて発射した。さとしは30分の1秒でスロー効果を発動し、銃弾が来る方向を見極めていた。しかし銃弾をよく見ると銃弾に触れた草木や当たった岩などが劣化していくのが分かった。さとしは30発発射された銃弾をスロー効果により全て避けた。

 「なるほど、いかなる物も遅くなるように見える。だから弾も当たらない。」

 「そうだ、いくら撃っても俺には当たらん。」

 「ならばこれはどうだ。」


 セムは両手を地面に着けて地面を劣化させ始めた。みるみるセムの周りは劣化を始めていき、草や木や石や死体なども劣化させていき砂と化した。その劣化も徐々にさとしにも近付いてきた。さとしは100分の1秒のスロー効果を発動し、劣化の仕方や規則性が無いか見極めた。するとさとしはスロー効果を解除しある一定の場所に移動した。それを見たセムは動揺をし始めた。

 「貴様どこへいく。」

 「劣化がしない所に行くに決まってるだろ。砂にはなりたくないからな。」


 さとしはセムの劣化能力の仕組みを見抜いたのだ。


 「お前は地面を放射状に劣化させていくとき、自分の真正面と真後ろの列だけは劣化させないようにしている。幅は人が一人歩ける程度だから遠くから見ると分からない。そもそも俺みたいによく見る奴も今まで居なかっただろ。」

 

 「小僧が調子に乗りやがって。」


 「でも自分の正面列だけ劣化させれないだろ。そうすると自分の足場も無くなってしまうからな。」


 「どうやら口だけでは無いようだ。」

 

 セムは余裕の素振りを見せていたが顔は完全に焦っていた。それを機にさとしは未来について語り始めた。


 「俺は今から何千年も未来の世界から来た。」


 「なんだと。」


 さとしはセム族の未来についてセム本人に話す事にした。

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