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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第二章 セラピスト編
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第14話 田端健太

 2014年9月…長い臨時休校が終わり、久しぶりの学校だ。相変わらずさとしは孤立している。そんな中、そのさとしを見つめる一人の男子がいた。その男子の名は田端健太で、健太は成績が学校でトップで、部活のバスケでも優秀である。身長は180cmと体型も良く、非常に優れている。その健太が入学早々からさとしの事を気にかけていた。6月のムタチオンの奇襲事件以降、健太はさとしをより調べるようになった。なぜかというと、あれほどの事件が起きたのにも関わらずさとしは一切動じてなかったからだ。他の生徒はさとしなんか気にもしていないので、気付かなかったようだが、健太はしっかりと見ていた。

 下校時間となり、健太は部活を休み、さとしを尾行することにした。いつもどおり電車に乗り、家に帰る。近所に来るとさとしは前髪で隠れている顔を上げた。それを見た健太は驚いた。

 「なんだ、結構いい顔じゃん。」

 健太はさとしの家を突き止め、今日はそのまま家に帰った。しかし、さとしはそれに気付かないはずがない。普通の人より用心深いさとしは、始めの段階から気付いていた。さとしは名簿を見て誰なのかを確認した。さとしは学校の成績は良くないがそれはわざとやっているだけで、実は記憶力はコンピューター並に優れている。生徒全員、職員全員の名前と住所を覚えているのだから。知識量ならさとしが一番なのかもしれない。

 そして日曜日になり、さとしはみゆの所にいった。偶然健太がそれを見ていて後を付ける。外にいるときのさとしは学校とはかなり違う。別人のようだ。だが、健太は家から出てくのを見たのでさとしだと確信した。後を付けていってみゆの家にきた。

 「あいつは隣のクラスの人気女子じゃないか。」

 若干羨ましがったが、健太はおおよそ状況を把握した。

 「使徒佐さとし、なんの取り柄もない、冴えない奴だと思ったが、実は裏では川田みゆと付き合い何かをしている。これは面白い事が分かった。」

 健太はさらに探ろうとしたら、いつの間にかみゆが後ろにいた。

 「この前からさとしの後を付けてるけど何?」

健太は逃げようとしたが、みゆから逃げることなんて出来るはずがない。健太は観念して、全て話した。

 「入学してからさとしの事が気になり、ずっと探りを入れてきた。そして、ここにたどり着いたってわけだ。」

さとしはもうここまで来たら言うしかないと、ムタチオンであることを健太に打ち明けた。健太は驚いた。誰にも言わないことを条件で、健太はムタチオン研究グループ、通称「M研」と名づけ、3人でM研を結成した。

 「分かってるよな、それはムタチオンを相手にしていくことになるんだぞ。」

 「それは心配ない。」

すると健太は長さ30cmほどのナイフを取り出した。健太はナイフの扱いが相当優れていて、ムタチオンにも引けを取らないほどの実力を持っていた。試しにさとしは健太にナイフを振ってもらった。スロー効果を使ってそれをじっくり見た。さとしは驚く。

 「こいつ相当できるな。」

みゆも驚いていた。これなら問題はないだろう。さとしに新しい友達が出来た瞬間でもあた。仲間が増えたことで情報量も一気に増えたことであろう。健太の観察力から、健太は潜入関係の役割を任せられた。

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