第13話 利用
次の日になり、さとしらは新潟に戻ってきた。山本は人里離れた山奥に来るよう指示し、さとしらはそこへ向かった。しばらくすると、富山大学でムタチオンの研究をしているちえこが立っていた。久しぶりに出会ったがちえこの顔は引きつっていた。ちえこは、二人を案内し、さらに奥へと進むと、小さな小屋が見えてきた。その小屋の中には3人のM部隊下層部がいた。山本は質問を始めた。
「お前たちはもう気付いてるはずだがお前たちの細胞はこのちえこという女から頂いた。まさか自分の細胞を実験に使うとは、その考えが裏目に出てしまったな。」
「ごめんなさい。」
ちえこは深く頭を下げて2人に謝った。
「いいよ謝らなくて。これは私たちの問題だから。」
次に橋本が目的を言う。
「別にお前たちを逮捕するというわけではない。ムタチオンだということが分かった以上、今後お前たちを観察するという方向でいく。まだ支部には報告はしてないが、この後するつもりだ。別に悪いことをしなければ何も問題はない。普通に学校生活は出来る。」
「観察されて生きてくのは嫌だ。」
「反抗するならそれなりの措置を取りますよ。」
さとしらは一旦引き、橋本から自分では外せないGPS装置を手首に装着させようとした。このGPS装置は一度取り付けると外すことが出来ない仕組みであり、無理に壊そうとしたりすると爆発する仕組みとなっている。これを取り付ければ一生外せなくなるのだ。現にこれを取り付けられたムタチオンは少なからず日本にもいる。しかし、さとしらはこれを取り付けるのには抵抗があったので取り付けようとした橋本の手を払った。橋本はもう一度取り付けようとしたが、さとしはついに橋本を投げ飛ばした。山口と山本は拳銃を突きつけた。ムタチオンに対しては特別な法律が適用されており、万が一抵抗などをするようなら発砲しても良いということになっている。山口はみゆに発砲し、山本はさとしに発砲した。みゆは瞬時に山口の後ろにまわり、山口を吹き飛ばした。さとしはスロー効果により、銃弾を余裕でかわして、山本の腹に一発蹴りを入れた。ちえこと一緒に小屋を出て、下層部3人を船にくくりつけて、朝鮮半島へ送り込んだ。この3人はもう戻ってくることはないだろう。
これで観察されて過ごす生活は回避された。さとしとみゆは時には危険な橋を渡ることもある。ムタチオンである限り必ず敵が現れる。
その後3人は解散し、各自家に帰った。




