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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第八章 紀元前編
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第131話 歴史の事実

 ゼプトは未来から来たさとしに、いつかは自分たちは滅びてしまうと思っており、その時が今回仕掛けようとしている戦争で滅びるのではないかと、さとしに問かざした。

 「心配しなくても大丈夫ですよ。歴史書によればシュメール人が滅びるのはまだまだ先の話です。」

 

 紀元前2363年にシュメール都市国家にセム族が襲撃してきて、セム族がアッカド王国を建国したが、180年後の紀元前2183年にはシュメール人が奪い返す。しかし更に200年後の紀元前1983年に再びセム族に乗っ取られて、シュメール都市国家は壊滅した。しかし、生き残っていたシュメール人が、元々セム族がいたインダスへ流れていき、インダス文明はシュメール人によって繁栄した。

 インダス文明にシュメール人の種族がいた為、この段階ではシュメール人は行き残っていたと推測されている。実際にシュメール人は紀元前1000年頃まで続いたとされ、それ以降は食料不足などの影響で自然と途絶えていったのだ。

 さとしがいる時代は紀元前3800年頃であり、シュメール人に大きな影響が起きる事件はまだ1800年も先の話であった。


 「現代のパキスタンのイスラム教徒の人口は9割を占めていることから、インダス文明にはシュメール人がいたという証拠になる。」


 「なるほど、それなら今回の戦争は我々が勝つと決まっているということじゃな。」

 「決まっているというより、必ず勝たないと歴史に大きな影響を及ぼす。恐らく、1800年後に再びセム族が押し寄せることから、今回の戦争でセム族は全滅させられないということになる。」

 「それじゃ負けてしまうということか?」

 「いや、シュメール人はセム族がいなくなった後でも存続していることから、今回の戦争でどちらも滅びずに、途中で何か邪魔が入って終わる形になると考えられる。」

 「そうなのじゃな。」

 「どっちにしろ、戦わないとあなた達がやられてしまう。何もしなかったらやられるだけだから、抵抗はした方がいい。今滅びると、現代の世界情勢に大きな影響を及ぼす。」


 さとしはセム族に対抗する為の武器の製作を開始した。





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