第119話 セム族の襲撃
「おい、あれはなんだ。」
「なんてことだ、ゼプトさんに報告を。」
シュメール自治区についにセム族がやってきた。人数は100人程度、数ではシュメール人の方が倍以上多いが戦闘力が違っている。
シュメール自治区を統括しているゼプトは、頭が非常によく、さとしの講義を即座に理解し、技術の開発に取り組んでいる。
シュメール人にはとても大切にされている人物がいて、ラリサという少女で、その美貌は他の女性とは比べ物にならないほどて、神の子と称えられている。
シュメールの人たちはラリサを建物に隠して戦闘準備をした。
一方のさとしは、この事態に気付き子供や女性に建物に入るように指示した。
「あれはセム族だ。歴史によればシュメール人はセム族によって滅ぼされたという説もある。発展途上だというのに、ここで潰されるわけにはいかない。これはやむを得ないな。」
さとしは、シュメール人を潰されたくなかったので、能力を発動することにした。
100人ほどのセム族と300人のシュメール人がついに交戦を始めた。一瞬シュメール人が優勢かと思われたが、セム族の圧倒的な武力で次々とシュメール人は倒れていく。
「くそう、あの飛ぶ槍なんとかできないのか。」
「我々には石槍しかない。なんだあの鋭い槍は?」
シュメール人は石を削った石槍と棒しかなく、セム族は鉄を加工した槍や弓などを持っていて、あまりにも分が悪かった。始めは300人いた戦闘員達はわずか10分で250人にまで減ってしまった。それに対してセム族はまだ10人しか倒れていなかった。
「このままだと全員やられてしまう。」
さとしはついにセム族に向かって走り出した。それに気付いたセム族は10人でいっせいに弓を放った。しかしスロー効果を発動しているさとしには10本の弓も軽々と避けていく。元々鍛えているのもあって、10人を一気になぎ倒した。それを見てシュメール人は驚く。
「あのアヌンナキ様はやはり神の使い。あの大勢相手でも引けを取らない。」
しかし遠くからセムとロイがさとしに気付いていた。
「一人だけ圧倒的に強い奴がいるな。」
「我々と同じかも知れんな。」
「まさか、我々のような力を持つ者が他にもいるというのか。」
「まあいいさ、あいつらに見せつけてやろう。神に与えられた力をな。」
セム達はついに、能力を発動したのだ。




