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【連載版】婚約者が死んだ――――社会的に。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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5/23

5:捨てられる




□□□




「――――クリステルに捨てられるぞと脅されただけだ」

「「…………」」


 国王陛下ってその程度で呼び出すのね。


「お咎めはなかったのですか?」

「ん? あぁ。私の尻が晒されたところで、なんの痛手もない。ただ、クリステルは…………私というリスクを抱えるのは大変だろう、と」

「リスクですか? 別に今更ですが」

「ブフォッ。今更って!」


 マリウス副団長が煩い。ちょっと退室していただけないだろうか。

 チラッと睨んでみたら、ニコッと笑って誤魔化されたが、とりあえず出ていってはくれるらしい。

 副団長は空気を読むのが上手いなと思う。


「その…………まだ、婚約者でいてくれるかい?」


 少し怯えたように聞いてくるレンブラント様は、とてつもなく可愛くて、心臓がぎゅんぎゅんした。


「はい。レンブラント様のクールドジは見ていて楽しいので、好きですよ。今回のことでレンブラント様は社会的に死にましたが、ライバルが減って良かったのかもしれません。怪我の功名ですね」

「いや、まだ生きてるが?」

「ふふっ」


 なぜ楽しそうに笑っているんだ、生きているぞ!? と慌てるレンブラント様が可愛かったので、そのまま放置してみることにした。


 小さなドジから大きなドジまで、きっとこれからもいろいろやらかして、私を笑わせてくれそうだ。


「好きですよ、レンブラント様」

「私もだが…………クリステル、君はもしかして、死体愛好家とか……!?」

「あはははは!」


 レンブラント様は、可愛い。

 これは私だけの秘密だ。


 とりあえず、レンブラント様は社会的には死なずに済んだらしい。

 まぁ、騎士団長でなくなろうとも、私は彼の側にいることを選ぶのだけど。




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