77 そりゃ、こんな話数ならね…
巨大なルーレット盤が示す数字は――
[ナンバァァァァアアー7 ウェポンンンンン――ソード!]
その数字を聞いた政明はすぐにその場を離脱した。
政明(よりにもよって、7かよ)
1~3ならばこの場で完結したのだ。だが、よりにもよって最大数とは。
音楽が鳴っている30秒間は、無敵時間であると同時に、ホルダーと宝具を探し出す時間でもある。
タクト「早く来い小島」
小島「なにがなんだか分かりませんが……」
とりあえず、タクトと小島を無敵エリアに入れ、サイ達のもとへ急ぐ。
理香「行かせません」
【浮遊者】がロープで俺たちに攻撃を仕掛けるが、無敵のルーレット盤に阻まれる。
幸いにも、サイ達もこちらに移動してきてくれたようで比較的すぐに合流できた。
タクト「静香! 早かったな!」
静香「ええまあ。こんな音が聞こえたら、嫌でも目立ちますよ」
政明「とりま、7つのマテリアルが揃ったんだ。とっとと始めるぞ」
俺は全員に力を使い、ビー玉に変成させる。
だが、二人だけビー玉に変成しなかった。
【巨人】と【女帝】だ。女帝に釣られてか【桜色のベル】もビー玉にならない。
融合するには、使用者とある程度の信頼関係がないとできない。
会ったばかり、しかも立場ある軍人の二人とは、まだ強固な関係性はないのだ。
静香「……な、なんだ!? なぜ、タクト王子がビー玉に!? それに、なぜ一般人である君が宝具を使えている?」
政明「クッソ……話は後だ」
ルーレットは失敗だ。
政明(大丈夫だ。失敗したならしたで、ここにいる戦力でエンドを迎え撃てばいい)
エンドは数人が手負いだ
とにかく、ビー玉になったホルダーを戻そうとルーレットに手をかける。
政明(上手くいけば――)
信矢「お前、ホルダーだな?」
先ほどの政明の身のこなしを観察し、ホルダーであることを見抜いた信矢は【深紅の刀】を抜いて政明に迫る。
政明(この無敵エリアにいれば問題ない。とにかくあと数秒の無敵時間を利用して体勢を整えて……)
策を考えながら、ビー玉を取り外す政明。
だが、信矢の振るった刃は無敵のはずのルーレット盤をいともたやすく切断した。
政明「……は?」
【深紅の刀】
効果 よく切れる。
専用効果 めっちゃ切れる。
動揺する政明をよそに、信矢は【虹のルーレット】に刃を向ける。
そして宝具に無駄な損壊を出さないよう、ルーレットと政明の手首をつなぐベルト部分を器用に切断した。
政明「へぇ……俺の腕ごと切断すんのかと思ったよ」
信矢「勘違いするな、狙えるのがそこだけだった。それだけだ」
静香と小島の動向を注視していた信矢は、仕方なくそこを攻撃した。
地面に落ちたルーレットを手早く回収し、信矢は久に投げる。
政明「それの所有権は俺にあるぞ」
久「いや? これはわしのじゃよ」
あなたは【君主】のホルダーになりました。
称号取得条件
王族であること。
特殊能力
宝具の所有権の上書きが可能になります。
専用宝具
虹のルーレット
久は、すぐにルーレットを装着し力を込めた。
その途端、エンドの全員がビー玉に変成する。
久「確か、こうするんじゃったかのう」
既に回されたルーレットには7つの窪みができている。
そこに【君主】【勇者】【剣聖】【浮遊者】【冥色の誓約書】【深紅の刀】【丹のロープ】のビー玉を嵌め込む。
久は嵌め込んだのを確認してから赤のボタンを押した。
久「おおっ! これは……」
巨大な2つのルーレット盤が久を挟み、そして消失する。
現れた久は、2メートルを超える長大な刀を持ってその場に立っていた。
赤、青、茶、虹の色をふんだんに使ったシャワードットスポットの模様が描かれた衣類を身にまとう久は飛び切りの笑顔で口を開く。
久「これはすごいのう……まるで負ける気がしない」
政明「……やっべぇな」




