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クラウンゲーム  作者: 好きな言葉は酔生夢死、家から3歩出ることで毎日の運動タスクを消化し、健康的課題の高血圧については24時間断食することで対策を完了させている、200歳まで生きることが超確定した、常識はずれのバケモン
賭博師編
55/112

55 半年の捜索


 深玖が連れ去られてからのエンドの捜索は芳しくなかった。


 時には監視カメラをハッキングし、時には自らの足で現地に、ヤバいときは綾都のホルダーに依頼を出すこともあった。


 だが、それでも見つからない。


 普通、人を監禁する場合は食事や住居など、どうしても何か痕跡を残してしまうものだ。


 それなのに、全く見つからない。


 また、他のホルダーにも警戒をしなければいけないため、段々とエンドには勢いがなくなってきていた。



久「おかしいのう。なぜ、ここまで見つからない……」


湊「なにか大きな力が働いているかのようですね。もしかしたら、彼女はもう……」


理香「今は、そのような前提は不要です。私たちは生きてることを信じて行動するのみです」


 久、湊、理香は新たなアジトで頭を抱える。


 信矢はまだ帰ってきていない。


久「せめて、勇の足取りさえ分かれば……」


湊「闇雲に探しても彼は見つからないでしょう。それならば、深玖殿を探す方がまだ可能性があります」


 本当に厄介な称号だと、久は頭を抱える。


理香「ですが、先ほどの()()は、間違いなく彼の仕業です。もしかしたら、なにかの手掛かりがあるかもしれません」


 その時、部屋の扉の向こうにホルダーの気配を感じた。


 信矢だ。


 彼は帰って来るやすぐに、挨拶も言わず地図に写真や付箋を貼り始め、捜索の結果を可視化する。


 部屋の中心に置かれた地図は、もう書くスペースもないほど付箋と写真に溢れていた。


久「お帰り信矢君」


信矢「……ああ」


 無気力な声で返事をし、信矢はその場を去る。


湊「キッチンにサンドイッチがあるので食べておいてくださいね」


 小さく頷きながら彼は部屋を後にする。ここ1か月まともに話をした記憶がない。


 湊の忠告でしっかりとした生活は守っているようだが、それでも隠し切れないクマが信矢にあった。


 彼の限界も近いはずだ。



 そんな中、エンドのスマホに一斉に通知が入った。


 深玖含め、5人が入っているグループチャットの場に、一枚の写真とテキストが送られてきた。


 送り主は――深玖だ。


久「まさか……!? いや、ありえない」


湊「とにかく、読んでみましょう。しかし、この写真は……」


 全員、一字一句漏らすことなくテキストを熟読する。


 信矢がサンドイッチを食べながらすぐに部屋に飛び込んできた。



信矢「……おい、これは………………」


 半年ぶりに来た連絡にも関わらず、信矢はひどく動揺した顔で二の句が継げずにいた。


久「最後まで言わんでいい。総員、現状は分かっとるな」


 全員の顔をしっかりと確認した久は、一旦間を空けてから、声を張り上げる。



久「――これより、【日海 深玖】奪還作戦を始める!」






 本文


 こんにちはエンドの皆さん。


 もう既にお分りでしょうが、俺、【五十嵐 勇】が巫女を連れ去りました。


 この連絡も、彼女のスマホを使って送っています。


 ながながと文を書くつもりはありません。


 彼女は今、レリウス王国の地下牢に囚われています。


 深度500メートルの地下で、今もあなた達の助けを待っていることでしょう。


 添付した写真がその証拠と共謀犯になります。


 彼女を助けたければ、どうにかしてここにたどり着いてください。


 では期待しています。



 そんなテキストともに送られてきた写真には、深玖が腹が膨れた状態で泣きながら小島に頭を下げているものだった。


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