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クラウンゲーム  作者: 好きな言葉は酔生夢死、家から3歩出ることで毎日の運動タスクを消化し、健康的課題の高血圧については24時間断食することで対策を完了させている、200歳まで生きることが超確定した、常識はずれのバケモン
賭博師編
54/112

54 送られた手紙


涼斗「政明君、君宛の手紙がまた来ているよ」


 残暑の季節に入った9月半ば。学校が終わり、事務所に帰ってきた俺に涼斗は一枚の手紙を渡してくる。


政明「ほーん」


 俺は、それをまるめてゴミ箱に投げ入れ、事務所の準備を始める。


政明(まずは玄関の掃除に、メールの確認。それと、査定待ちの物品の確認か)


 高校のバッグを適当に置き、雑巾を濡らす。


涼斗「中身は見ないのかい?」


 政明は掃除をしながら会話を続ける。


政明「どうせ由美からだろ。興味ねぇわ」


涼斗「読むだけはタダじゃないのかい?」


政明「あいつは自分の血液で文字書くからな。キモくて見てられねぇわ」


 綺麗になった玄関を確認した後はパソコンでメールボックスをチェックする。


政明「つか、今日はやけに質問するな」


涼斗「ああ、さっき勝手に本文を読んだからな。面白そうな内容だったから読ませたかったのだよ」


 どうせ捨てるからと、涼斗は郵便受けに入っている手紙を勝手に読んでから、政明に渡している。


 他人の女が書いたラブレターを第三者が読むことほど面白いものはない。


涼斗(毎度毎度、イカれたポエムを読むのは楽しかったんだがねぇ。……今回はそういうわけではなかったが)


 だが、所詮は他人だ。わざわざ気にかけてやる必要もないだろう。


 涼斗は捨てられた手紙のことはすぐに忘れ、調度品の鑑定を始めるのだった。




―――




 最近、小島陸軍総司令の態度が怪しい。


 執務室で、書類に目を通しながら、私【広瀬(ヒロセ) 静香(シズカ)】は懐疑的な目を目の前の男に向ける。


 国王の命令に忠実で、どのような指令でも完璧に答える【小島 鉄郎】は軍の間では英雄のような扱いだ。

 常に全線で戦い、その圧倒的な武力と指揮能力で部隊を勝ちに導く。


 まさに、理想の軍人。


 だが、ここ数か月は不審な行動が見られる。


 急に姿が見えなくなったり、白衣を着た医者のような人物と話していたり、由美が変だと報告してきたり……。


静香(まあ、最後にはいつものことなので関係ないだろうが、とにかく小島には不審な点がある)


静香「内容は把握した。あとは予算申請書を出しておいてくれ」


小島「はっ」


 小島は一礼をし、部屋を後にしようとする。


静香「……小島殿、失礼を承知で聞くのだが……最近、貴殿の行動に少々不可解な点が散見される。なにか企んではいるまいな」


小島「いえいえ、そんな。滅相もない。なにかの勘違いでは?」


 少し、おどけた口調で笑いながら小島答える。


静香「王城にいても、貴殿の気配が消えるタイミングが多すぎるのだが……」


小島「そりゃ、ここは王城ですよ。こうも広くては50メートル以上離れてしまうことも多々あるでしょう。

 それに、そうでなくとも他人に自分の位置を知られたくないと思うのは人としては当然では?」


静香「つまり、隠れているのは認めると?」


小島「いえいえ。本当にただの偶然ですよ。では、私はこれで」


 小島は、張り付けた笑顔を静香に向けながら、部屋の扉を閉める。


 

小島(無駄に勘の良い女だな)


 だが無駄だ、日々の仕事に忙殺されている彼女ではまともに調べることは難しい。それに調べられても、私のバックには国王がいる。


 どうとでも、言い逃れできる。


 にたりと笑みを浮かべながら、私は【賭博師(ギャンブラー)】へと電話をかけるのだった。


捨てられた手紙の内容


拝啓 神村 政明様へ


 前略、久しぶり政明。


 全然既読がつかないから手紙を送るようになってからしばらく経つね。大丈夫、政明の住所は完全に把握してるから、どんな場所にいても絶対に見つけるよ。


 多分、スマホを買い替えてから私の連絡先を登録し忘れてるんだよね。


 080ー○○○○ー××××


 これが私の連絡先だからね。登録し忘れちゃ、メッだからね。


 登録したら、一時間に一回は連絡すること。できないときは予め理由も書いて送って。

 あと、私からの連絡には1分以内で返信を返してね。あと、夜は4時間くらいは通話してね。


 それと確認だけど、私以外の女の人の連絡先は全部消してるよね?


 まあ、当然だよね。もし、消してなかったら、連絡してなくても不倫だから。


 いたらその子、殺しちゃうぞ(笑)


 

 それと、ちょっとだけ話がズレるけど最近、私のクラスメイトが学校に来てないの。


 確か前に書いたよね? 深玖っていうんだけど、その子が夏休み明けから来てないの。あと、彼氏の人も。


 学校は家の事情とか言ってたけど、怪しくない? 


 あの、クソ野郎(小島)に聞いても無視するだけだしさ。


 でも、ニュースとかになってないってことは多分大丈夫だよね。まさか、国ぐるみの何かに関わってるわけでもないだろうし……。


 だから、何か分かったことがあったら私のところに連絡してね。


 じゃあダーリン、また今度ね♡

 

 愛する妻、神村 由美より

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