ギルド
遅れてすみません。微修正をかなり入れているので、間違いがあるかもしれませんが、ご了承ください。
||罪犯した時
||その罪知りうるか
||知る罪知らざる罪
||いずれも何が違うものぞ
||罪は罪にて罪にしかあらず
取りあえずお金は用意できたので、食事にする。50メビウスが最低価格だそうだ(単品の汁物一つのみ)。当然足りないので、1000メビウス程の豪華な定食を取る。この場所の物価とは、これくらいのものらしい。しかし、何故か周りの目が多いなぁ。やっぱり、金の巻藁が傍にあるからか?といっても、盗もうとしてくる奴も奪おうとする奴もいないんだよな~。どうしてだろう?
周りを見渡してもそれらしいものは見つからない。気になってしょうがないので、店員に聞いてみると、物凄い驚いて返してきた。
「貴方様がギルドで行った御業については既に街中に広がっています。皆、貴方様のお怒りに触れたくないのです。」
「・・・どうしてそこまで畏まっているんですか?別に大した事はしてないはずなのですが・・・」
鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする店員。何をそんなに驚いているんだ?すると、店員は声を潜め、
「いや、貴方様は人間としてお忍びで来て下さった神格ですよね?」
なにを訳の分からない事を。
「いえ、神格が何か分かりませんが、少なくとも神では無いです。・・・生まれはまあ、秘密ですが。」
「え!?では、本当に貴方様は人間だと?」
「そう言ったはずなんですけどね~。というか、どう変換すれば神になるんですか?」
なんでも店員が言うには、神格とは人間と同等の高度知性体であり、人間以上の能力を持つ種族の総称らしい。(一部例外で知性が無い者もいるらしいが。)そして、普通人間は、ヘルメスのように万能な能力を持っていないという。そういう力を持つ人間は大体誰か別の存在から力を受けているか、己で見つけ出したかで、まず表舞台に出て来る事は無い。裏で暗躍したり、己以上の存在に目を付けられないよう、ひっそりと暮らすらしい。そんな心配をせず、当たり前のように強大な力を振るったヘルメスを見れば、当然神格だと思う訳だ。
「とはいえ人間なら、既に神格に目を付けられたと考えておいた方が良いでしょう。神格は下等種族が自分達のような力を持つ事を極端に嫌いますから。」
「・・・はい。以後気を付けます。」
もう遅いかもしれないけど。
そんな事を考えながら今後について計画していると、重大な事に気付く。ギルドに登録した冒険者って、一体何をやればいいんだ!?店員に聞いてみると、どうも
・ギルドに出される依頼を受注し、こなす事で報酬を得る。
・害のある生物の駆除や討伐に応じた報酬を得る。
・遺跡などを調査し、荒らす。
という事らしい。さらに、依頼類は冒険者の安全を守る為に階級制となっている。それによって受けられる依頼が変化する他、外部からの対応が変わることもあるらしい。
そんなギルドではあるが、自己責任の名の元で、基本的には何をしても自由である。それが恐喝に類似する内容だったとしても・・・結構物騒だが、人間の安全を守るのには有効な手段なのでそうするしか無いそうだ。・・・もっとマシな手段は思いつかなかったのかよ・・・
取りあえず今後生活する為に稼がなくてはいけないので、ギルドへと戻る事にした。
ギルドへ入ると、受付が緊張した顔をしてこちらを見てきた。
「あの、ご、御用は何でしょうか?」
めっちゃ舌噛んでるよ。とりあえず弁明しておこう。なんか可哀想だし。
「先に言っておきますが、私は本当に神格ではなく、人間です。世情に疎いもので、自重しなかっただけなんです。」
その一言で受付の人はホッとしたようだ。(単純じゃね?)と思ったのは秘密である。
「で、肝心の用なんですけど、依頼の受注をしたいんですけど、どうすればいいんですか?」
「あ、そういえば先程は色々とあって説明していませんでしたね。まず、階級はFから始まってE,D,C,B,A,S,SS,SSSとなります。本来なら登録時はFなんですが、先程見せて頂いた術から判断して、ヘルメス様の階級をDまで飛び級させたいのですが、宜しいでしょうか?」
「それに伴うデメリットはありますか?」
「ヘルメス様は旅しながらの冒険者で帰属国が無い為、現在デメリットが発生する事は無いと思います。又、C以上の階級上昇についてですが、このギルドは支部となりますので、各国の城下町等にある本部へと行ってもらう必要がある位でしょうか。」
「じゃあ、構いません。」
「ではギルドカードをお出しください。」
出すとなにやら作業を始め、戻って来た時には次のようになっていた。
name:Hermes
sex:man
rank:D
「では、依頼となりますが、あそこにある掲示板に依頼が張り出されています。依頼には内容と階級が書かれており、自分より高い階級の依頼は受注できません。どれにするか決められたら、こちらに持って来て頂ければ受注可能です。なお、依頼を完遂出来なかった場合、依頼者の要望と依頼内容によっては罰則があります。といっても、Dではそんなものはまだないですけどね。」
「わかりました。」
さて、掲示板を見てみると、実に様々な依頼がある。取りあえずレベルの低そうなスライム討伐を選んだ。それを受付に持っていくと、
「スライム討伐ですね。では、討伐が終わったらこちらの瓶にスライムの体を入れて下さい。尚、同じスライムをいくつかに小分けにして入れても個体を判断する手段がある為、騙す事は不可能と思っていて下さい。何か分からない事はありますか?」
「・・・そもそもスライムって何ですか?」
「・・・は?」
「いや、スライムがどんなものなのか知らないので。」
「その知らないという事が驚きなのですが・・・。まあ、一言で言えば、粘性のあるヘドロのような生物です。この生物は植物を根腐れさせてしまう為、定期的に狩っているんです。後、そういう生物について知らないのであれば図鑑を見る事をお勧めします。ヘルメス様なら買う方がいいでしょうね。」
「わかりました。因みに、その図鑑はいくらですか?というか、ここで売って貰えませんか?」
「構いません。10000メビウスとなります。」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
そんな訳で図鑑を購入し、その足で依頼をこなすべく、森へと向かった。




