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勉強のための大前提 その2②
「それは、
『挨拶』『返事』『靴をそろえて置く』の3つを
言われなくてもできているかといことじゃ。
これを『しつけ3原則』として、
昭和の時代、森信三という教育学者が提唱し、
その3原則を看板にした幼稚園は現代でも各地にあるということじゃ。」
「その理由は? 」
「この3つは、
言葉というものが使えて、
体が使えれば、
特にエネルギーを使わなくとも
誰でもできる。
誰でもできる簡単なことをやらないということは、
生活習慣やルーティーンの不安定さ、
そして『処理速度』の遅さ、処理の不正確さを示している。
ワシは、ここに入所のために見学に来る親子の様子を観察しておるが、
9割はダメだ。
親子の両方、もしくは子供の方が
『すすんで挨拶する』ができない。
特に小学2年生以上でその状態だと、
『この子は大変だな』と感じる。
神経発達症の子に習慣を身につけさせることが、
定型発達の子より大変なのは理解しているが、
それでも時間をかけて身につけさせることはできる。
小学2年生になっても『しつけ3原則』ができていないようなら、
大人はもっとあせるべきだ。」
太郎吉先生はそう言って肩を落とした。
よほど危機感を感じていらっしゃるのだろう。




