数学の基礎①
1週間なんて、あっという間だった。
「よう来た。今日は数学の話でよかったかの? 」太郎吉先生が言うので、
「お願いします。」私とリコさん、声がそろった。
「まずは、算数、というよりも『計算の基礎』から。
ここができていないと、その後が積み上がらん。
使うのは『くもんのにがてたいじドリル』の
小1から小5までの、計算分野だけ。
丁寧なつくりで、自然に計算力がついていくよう工夫されている。
どのくらいやるのかというと、
たとえば『13ー7=』はと尋ねられて
『うーんと、6』と答えているようでは、ダメ。
『うーんと』の部分が無駄。
そのくらい、反射的に答えられるレベルまでやり込む。
この基礎工事には時間がかかるから、
毎日10分くらい、コツコツやっていくことじゃな。
これが小学校レベル。ただし計算だけやること。
文章題も図形も単位も、やらんでええ。」
コーヒーの用意をする太郎吉先生、いつもと同じだ。
「次、中学生レベル。
使うのは『高校入試 数学をひとつひとつわかりやすく。』。
これも前半の計算・関数分野、
余裕があれば、円周角の計算と、三平方の定理の計算問題をやる。
余裕がなければ、前半だけでもいい。
これも、問題を見たら反射的に解法が書けるレベルまで
ひたすら反復することじゃ。
『くもん』も『ひとつひとつ』も、
コピーを有効活用することじゃな。
特に、5円コピーはええ。」
「高校レベルは? 」私が言うと、太郎吉先生、
「そう、せくな。
計算の基礎ができるだけでも大変なんじゃぞ。
用意するから待っとれ。」そう言って、本箱から2冊取り出す。




