1話:帰郷
設定開示回です。まだまだ出したいのはありますが、それ以上は教科書になるので、作家のエゴをギュッと抑えて、必要な情報だけを。
馬車に揺られながら、実家へと戻る。
((はぁ、今度ばかりは流石に心に来たなぁ…。パーティから離れることは沢山あったけど、今回は付き合いが長すぎた。『ブレイブ・ストレングス』僕のスキルがこんなものじゃなければ…))
ロテスのスキル
ー《ブレイブ・ストレングス》ーは、
ピンチになるとパーティ全体に強力なバフを与える。
その変わり、通常時には常にデバフがかかっている。
このスキルの影響で、常にギリギリの戦いを迫られるロテスの仲間は、日々のなかで精神が摩耗していき、それに耐えきれなくなる。その結果パーティから追放されるというのが、今回で3度目。ロテスの強靭な精神も流石に徐々に蝕まれていた。
思いにふけっていると、隣にいた少女に話しかけられる。
「お兄ちゃん!心機一転のロテスでしょ?あの「新芽ノ集」の!私はマリ!!あなたの大ファンなの!!どうしてひとりなの???」
そうか…僕にもファンはいたんだな。そう勇気を貰い、その勇気をそのまま支払いに充てる。
「僕、パーティから離れることに鳴ってね。仕方ないんだ。僕が悪いから。だからこれからも彼らを応援してくれないかな?」
「……うん。」
少し含みがあった。彼女に話すにはやや暗いお話だったかな。しかし、それ以降は明るくおしゃべりをし、僕の目的地に着いたところで別れた。
ここは何も変わってないな。安心するのどかな風景、しかしそこには似つかわしくない集団がいた。彼らは王国3大クランが一角、東に拠点を構える『勇翼の大命』
国からの依頼や、世界規模の災害などに中心として対応を当たる、最強のクランである。通常冒険者は、冒険者ギルドに所属しており、冒険者ギルドに届く依頼を受ける。自由度が高く手数料も格安というメリットがある一方、道具やスキルの研究、サポート体制は不十分。逆に、クランはクライアントから直接受ける依頼をこなす。成果報酬付きの給料制であることが多く、手数料が高くなるかわりに、人との結束の強さ、サポート体制の強固さ、研究が先進的である。
「『勇翼の大命』大きい依頼しか基本的に受けない彼らがどうしてここに…」
そう思っていると、聞きなじんだ声が聞こえる。
「あら~ロテスちゃん。うちに帰ってきたのね!」
うちの母、モールである。流石親と言うべきか、僕の表情をみてあっさりと僕の欲しい言葉をかけてくれる。
「お疲れ様、それで彼らがどうしてここに来たかよね?具体的なことは言えないけどなんか大きな予言があったらしくて。それで来たらしいわよ。」
『大きな予言』という言葉に引っかかりつつ、実家に入る。幼少の頃、過ごしていた姿から何も変わらない姿に、心が非常に落ち着いていく。
そうこうしていると勇翼の一人が家に来る。
トントン『勇翼の大命 第3部隊隊長 ハルカゼ・ノバラです。少しお話いいですか?』
ハイと答えて玄関をあける。
「やっぱり、ロテス君ですよね。心機一転の。脱退したとは聞きましたが、まさかここで会えるとは。実はうちのクランで君を勧誘しようとしてまして…」
「ありがたいお願いですが。大丈夫です。僕は夢をあきられました。もういいんです。」
そう言うとハルカゼは少し残念そうな顔をしてから 、気が向いたら話しかけてくださいといい、帰って言った。
はい。主人公の能力結構お気に入りなんですよね。強さの説得力と追放の説得力を両立できるといいますか。あとクランとパーティの設定とか。まぁほぼ会社と個人事業主の関係ですが。ちなみにパーティはギルドに限らず、クランの下請けもしたりします。
さて、次回はいよいよ敵が出てきて、物語の軸が見える回になりますので、お楽しみに。なるべく細かく早く更新したいけど、いつになるか…




