前へ目次 次へ PR 3/14 第二章:異変の始まり ある日、近所の公園で一匹の野良猫が息絶えているのを佐藤は見つけた。 外傷はない。ただ、その目は異様に充血し、口元からは見たこともない色の体液が漏れていた。 翌日、近隣の住民たちが相次いで体調不良を訴え始めた。 症状は一様ではない。激しい頭痛を訴える者、全身の関節が軋むと嘆く者、そして、ただひたすらに「喉が渇く」と水を求める者。 保健所の職員は困惑した。 「コロナじゃない。インフルでもない。……ハンタウイルスの変異種か? それとも、全く別の……」