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科学の知識で異世界旅  作者: 察知
プリズン山脈

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深夜の呼び出し

楽しい時間はあっという間に過ぎていった。広場の料理が無くなり、夜が深くなるにつれ、広場に集まって居た者達は自分の帰るべき場所へと帰っていった。ラオト達も、お酒で潰れてしまったホルスとスティアをやっとの事で宿へ運びこんだ後、ようやくベットに入りこみ、今日という長い一日を終わらそうとしていた。ラオトがベットに入ってからしばらくすると、ウィンディとアレスの微かな寝息が聞こえ始めた、どうやら二人も寝てしまったらしい。その後に続き、ラオトも目を瞑り、眠りにつこうとしたその時、突如、ラオトの頭の中に誰かの声が響き始めた。

「外で待っている」

そう告げると、その声は聞こえなくなってしまった。突然の出来事に、すっかり眠気が覚めてしまったラオトは、急いで立ち上がり、窓の外を確認した。しかし、外に誰かいる様子はなく、今の声はただの気のせいだったのではと疑い始めた。しかし、気のせいと言うには鮮明すぎる声だった事を思い出したラオトは、恐る恐る宿の外へ声の主を探しに行く事にした。寝ている4人を起こさないよう静かに移動し、しっかりと杖を持ったラオトは、いつ襲われても大丈夫なように、周囲を常に警戒しながら、恐る恐る宿の外へと向かった。

宴の終わったヴェルンドの町は非常に静かで、あれほど明るかった飾りも全て撤去され、まともな光源は魔水晶でできた街灯だけとなっていた。ラオトが警戒しながら辺りを見回すと、真っ暗な裏道に、ぼんやりと人影が立っているのが見えた。その人影はドワーフのように低身長でガッシリとしたタイプではなく、すらっとしており、恐らくラオトよりも身長が高い男性だと見てとれた。

「(あの人が俺を呼んだのか?宴にはあんな人いなかったよな)」

ひとまず襲ってくる様子はない事を確認したラオトは、一歩ずつ慎重にその男へと近づいた。男に近づくにつれ、だんだんとその男の見た目が見えるようになってきた。その男は腰に大剣を携え、顔には不思議でありながら威厳もある謎の仮面を着けており、非常にミステリアスな雰囲気を醸し出していた。その立ち姿は、どこか彼女に似ている気がすると思ったラオトだったが、恐らく気のせいだと思い、特にそれ以上見た目については考えなかった。何も喋らずに、ただただラオトを見つめるその男に、ラオトは勇気を振り絞って声をかけた。

「あ、あの、俺を呼んだのって、あなたですか?」

「、、、そうだ」

仮面の男は、ラオトの頭の中に響いたあの声と全く同じ声で話し始めた。




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