革命児
皆の顔色を伺い、ついに満を持してシュミトか壁画の白い服装の人物を解説し始めた。
「オホン、この者はじゃな、この町ヴェルンドを語る上で外すことのできない人物、シンじゃ」
シュミトが白い服装の人物の名前を言うと、その名前にピンときたウィンディとホルスは、興味深そうに話し始めた。
「あぁ!この人がシンなんだ!」
「やっぱそうか」
この人物がどんな人なのか知らなかったラオトは、この人物をよく知っている様子の二人に、シンについて尋ねた。
「俺はこの人がどんな人なのか分からないんだが、二人は知ってるのか?」
ラオトの言葉に、二人は驚いた様子で言葉を返した。
「ラオト知らないの?歴史の授業でめちゃくちゃ出てくるじゃん」
「あぁ、「革命児」って呼び名が有名だな」
「革命児?そんな凄い人なのか?」
「ここらワシの出番じゃな!」
シンについて知らない様子のラオトに、シュミトはここぞとばかりにシンについて教え始めた。
「先ほども言った通り、シンはこの町の歴史を語る上で絶対に外せないほど、この町に大きな影響をもたらした人物じゃ!」
「へぇ、どんな事をしたんだ?革命児って事は、何かを劇的に変えたとか?」
「察しが良いのう、そうじゃ、シンはヴェルンドの鍛治技術を飛躍的に進化させ、ヴェルンドをただのプリズン山脈の小さな村から世界一の鍛治の町にまで進化させたのじゃ。さらに、その独創的な思考で、今も使われているような様々な発明品を生み出した、まさにヴェルンドの革命児なんじゃ!」
「この町を走っているトロッコとかも、シンの発明した物の一つって言われてるんだよね」
「それだけじゃないぞ、この町の誇る鎧や剣達の基礎となる構造や仕組みを作り出し、さらにはあの建築革命に携わっていた者の中には、シンの血を継いでいる者が居たとの記録もあるのじゃ!」
「最後のはシンと関係なくない?」
「優秀な子孫という事じゃ」
「改めて聞くが、やっぱり経歴が段違いだな、本物の天才ってやつだな」
ラオトは、シンが異世界人とは分かっていたが、シンがこの町にもたらした影響を聞いてみて、とても自分には真似できない偉業だと、深く感心した。
「(鎧や剣の構造の設計に、様々な物の発明、、、あっちの世界の知識を活かして、こんなにもヴェルンドに影響を与えれるなんて、、、俺には到底できないな)」
ラオトは自分の知識不足を深く痛感した




