鑑賞
ラオトがシュミトに城で起こった出来事を話している間、特にすることのなかった4人は、シュミトから許可をもらい、部屋の中を自由に探索する事にした。4人がまず最初に目を付けたのは、部屋の壁に飾られた豪華な剣や鎧であった。ウィンディ以外の3人は普段剣や鎧を使う事はなく、特に関心もなかったが、この部屋に飾られた剣や鎧の見事なデザインには、思わず目を奪われていた。
「かっこいいな、、、」
「ほんとだねー」
「そう?ただ派手なだけの鎧じゃん」
「まったく、堕天使は芸術というものが分かってないな、誇張しすぎない適度な飾りに、相手に威圧感を放つ波模様、そして鎧の雰囲気を崩さないように、絶妙な位置とバランスで組み込まれた装備者を補助する魔道具達。見た目だけでなく、鎧として見ても最高峰の出来ではないか!」
そのアレスの言葉に、ウィンディも深く共感していた
「おぉ!!アレスも分かってるじゃん!私も全く同意見!この鎧は物凄い傑作だよ!」
「やはりそうであったか!鎧の専門家であるウィンディが言うからには間違いないな」
「鎧の凄さは分からないけど、確かに模様はカッコいいかもね、私が着たら似合いそう!」
「堕天使がこの鎧を着たら、鎧の重さで潰れてしまいそうだな」
「はぁ?私がそんな貧弱に見える?私だったらこの鎧を完璧に着こなせるね!」
「そうか?鎧を着こなすのは大変なのだぞ、体の動きが制限され、常に体に重りを付けられたような状態で動かなくてはならないのだ」
「嘘だぁ、鎧を着ててもウィンディは俊敏に動けてるじゃん」
「私は風魔法を使って移動速度を上げてるからね、普通の剣士は鎧のせいで以外と移動速度が遅いんだよ。それにしても、アレスってやけに鎧に詳しいね、人間時代は剣士だったの?」
「いや、ただ長年生きてきた中で身についただけの知識に過ぎない。しかし、我と同じ程の時を生きておきながら、これしきの知識も知らない、哀れな天使がいるそうだな」
「わ、私だって知ってたし!アンタを試す為に言っただけだし!」
「まったく、自分の非を認めた方が成長すると思うぞ」
その後も四人は目の前の剣や鎧達を鑑賞し、スティアの知識不足が露呈するたびに、アレスが小言を言うのを何回か繰り返した後、シュミトとの話が終わったラオトが、剣や鎧の鑑賞に夢中になる4人を呼び出した




