ヴェルンド町長 シュミト
ラオトら5人は兵士に連れられ、ヴェルンドの町で一番大きな建物の前へとやってきた。その建物は、黒い石造りのカクカクとした建物の形、建物の壁や屋根から飛びだす煙突、剣の形をした窓など、まさに鍛治が盛んなヴェルンドを体現したかのような見た目をしていた。ラオト達は建物に入ると、兵士と共に階段を上がり、おそらくこの建物の最上階と思われる階層へ辿り着いた。
「ささっ、皆様この部屋にお入りください!」
兵士が剣の模様の描かれた扉を開けると、ラオト達は兵士と共にその部屋に入った。
その部屋の左側の壁には様々な色、大きさ、形をした鎧と剣が置かれており、右側には何かの鎧の設計図らしきものが壁一面に貼られていた。そして部屋の奥には黒い机と椅子が置かれており、その椅子には立派な髭を生やした、見覚えのあるドワーフが座っていた。
「あれ!?あの考古学」
ラオトはそのドワーフの正体を声に出そうとしたが、その椅子に座るドワーフが急いで首を横に振り、ラオトに言わないでほしいというジェスチャーをした為、ラオトは間一髪のところで、そのドワーフの正体を口に出すのを止めることができた。ラオトが話すのを止めると、そのドワーフが聴き慣れた声で兵士に話し始めた。
「案内ご苦労じゃった、ワシはこの者達と話さねばならぬ事があるゆえ、お主は下がっていてよいぞ」
「ははっ、承知しました!」
兵士はそういうと、猛スピードで部屋から退出した。そしてこの場には、考古学者ドワーフらしき人物と、ラオト達5人が残された。
「オホン、お主達、昨日ぶりじゃな」
「昨日ぶりって、やっぱりあの考古学者なのか?」
「そうじゃ、ワシはこの町ヴェルンドの町長シュミト、そして考古学者はワシの裏の顔なのじゃ!」
「そうだったのか、全然知らなかったな」
「それはワシのセリフじゃ!今日は用事があると言っておったが、まさかお主らがキオンの城に行くとは、そしてお主らが本当にキオンを倒すとは思わなかったぞ!息子から「キオンを倒せる勇者様が来た!」などと言われた時はびっくりしたわい」
「まぁな、、、え?息子って言った!?」
「なんじゃ?お主らは合わなかったのか?ワシの息子のシュデンが、黒鉄兵を率いてキオンの城に向かった筈じゃが」
「いや、あったけど、、、まさか町長の子供だったなんて」
「どうじゃ、ワシとそっくりじゃろ?」
「、、、」
5人はシュミトの顔をじっくりと見てみると、確かに優しい目つきや顔の形がそっくりだった。
「確かに似てるな、、、本当に親子なのか」
シュミト
好きな物、自分の時間 考古学 防具の設計
嫌いな物、急かされる事 書類の山
職業、ヴェルンドの町長 考古学者
得意属性、土属性
プリズン山脈奥地に存在する鍛治の町ヴェルンドの町長。子供の頃から卓越した知能と想像力をもち、今でも現役で使われるような鎧や武器を数多く設計した。その功績が認められ、鍛治の町ヴェルンドの町長に就任する事になったが、町長になると自分の時間が減ってしまう為、早く町長を辞めたいと思っており、後継者になれる優秀な者を見つける為、町全体に積極的に動くよう促している。
町長としての活動中にたまたま考古学と出会い、すっかりハマってしまった。それ以降、暇な時はずっと考古学について勉強しており、考古学の知識は専門家レベルまで仕上がった。他の街で開かれる考古学者同士の集まりにも身分を隠して参加しており、その時は町長という事を忘れ、純粋に考古学者として楽しんでいる。しかし、以前考古学関係で危ない目に遭った事があり、それ以来部下や息子から考古学は禁止されている。それでも部下に黙って考古学者は続けている。




