証明
体調が治ったアレスは、城の中にいるラオト達を助けに行こうか迷っていた
「我も城に入り、ラオト達の手助けをした方が良いだろうか、、、ちょっと待て、なぜ堕天使は城の外に居るのだ、ラオト達と共に行動しているのでは無かったのか?」
「え、今更?」
「サボりたいという言い訳はラオト達には通用しないだろうし、何か上手くラオト達を説得したのか?」
「そうじゃないって!私には城には入れないちゃんとした理由があるの!」
「理由?それはなんだ?」
「アンタは悪魔だから見えるはず、、、ちょっとついて来て」
スティアはアレスを連れ、再び城の入り口付近へとやって来た
「ほら!あの城の中を見て!」
スティアが城の中を指差すが、アレスはイマイチピンときていない様子で辺りを見回した
「、、、何もないが」
「えぇ!?アンタなら見えるはずでしょ!ほら、城の中!」
スティアに言われ、アレスはもう一度城の中をじっくりと見たが、特に何も反応しなかった
「この演技で城の外に残ったのか?」
「違うって!!本当に入れないの!」
「なら、それを証明して見せるのだ」
「証明、、、」
この状況を証明するには、ラオト達の目の前でやったように、この霧の中に入って激痛を感じ、その演技では再現出来ないリアクションで分かってもらうしか無いと、スティアは既に知っていた。またあの激痛を感じるのは非常に嫌だったが、それ以上に嘘つき扱いをされる方がもっと嫌だったスティアは、意を決し、城の中に広がる黒い霧へと突入した。
「ぎゃぁぉぁぁぁぁ!!!」
叫び声と共に、スティアは急いで霧から脱出し、そのまま目の前の芝生に転がり込んだ。
「か、体中が痛い、、、」
その滑稽な様子のスティアを見て、アレスは笑いを堪えきれなかった。
「フハハハハ!なんと惨めな姿なのだ堕天使よ」
その狡猾な笑いに、スティアは自分が騙されていたとすぐに気づいた。
「ア、アンタ、騙してたのね、、、」
「我を実験台に使った仕返しだ、我が対光魔法を使っていなければ、本当に死んでいたのかも知れなかったのだぞ」
「でも治ったから良いでしょ!」
「それは結果論というものだ」
スティアは自分に回復魔法を使用すると、即座に立ち上がり、アレスに攻撃を仕掛けようとした。
「今の本当に痛かったのよ!!」
「そんなの、見ればわかるだろう」
「くっ、、、アンタ」
「それより、そんな攻撃の姿勢を取っていると、すぐそこに来ている客人達に驚かれてしまうぞ」
「え?」
スティアはその場から浮遊し、城壁の奥をを見回すと、すぐ近くの城に続く道に、黒い鎧を着た軍団がこちらに歩いて来ているのが見えた。
「あ!本当に来てくれた!」
スティアは地面に着地すると、城門付近へと移動した。その後に続き、アレスも城門付近へと近づくと、その軍団がやってくるのをスティアと共に眺めていた




