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科学の知識で異世界旅  作者: 察知
プリズン山脈

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71/103

キオンの提案

3人がキオンとの戦いの勝利に喜び合っていると、目の前で騒がれている事を鬱陶しく思ったキオンが、3人の会話に横槍を入れた。

「あのなぁ!俺達は動けないだけでなぁ!まだやられた訳ちゃうねん!!調子乗んなや!」

「動けないのはぁ、ほぼ負けと同じだけどねぇ」

「うっさいねん!!それより、早よ俺達をどうするのか決めろや!」

真ん中の顔の言葉にふと我に返った3人は、喜び合うのをやめ、これからの行動について話し合い始めた。

「そうだよな、倒して終わりじゃないんだもんな」

「そうだね、キオンの処置、それから魔法陣も探し出さないと、、、」

「まだまだやる事が山盛りだな」

3人がこれからどう動くかについて悩んでいると、右の顔の耳元に米粒サイズの小さな何かが飛来した。しかし、3人は話し合いに夢中で、その事に気づく事はなかった。

「、、、りょーかーい」

右の顔がそう小さく呟くと、話し合いが難航するラオト達に対しとある提案をした。

「話し合いが詰まっているみたいだねぇ」

「まぁな、キオンの処置は重要な問題だし、そう簡単には決められないんだよな」

「そっかぁ、それじゃあさぁ、僕から一つぅ、提案したいんだけどぉ、良いかなぁ?」

「提案?何かあるのか?」

「君達はぁ、この城にある魔法陣が欲しいんでしょ、ならぁ、城は君達人類に渡すからぁ、僕達を解放して欲しいなぁ」

「城を渡す?って事は、魔王軍がプリズン山脈から立ち退くって事か?」

「そうそうぅ、その代わりに僕達を解放するぅ、どうぅ?悪くないと思うけどぉ」

「そんな重要な事をキオン達だけで決めて良いのか?」

「まぁ、細かい事は気にしないでぇ」

「うーん、俺はそれで良いと思うけど、、、二人はどうだ?」

「私もそれで良いよ、プリズン山脈から魔王軍が居なくなる影響は凄く大きいからね」

「俺も同感だな」

「よし、それじゃあ決まりだな、約束はちゃんと守れよ」

「安心してぇ、僕はぁ、そんな卑怯な事はしないよぉ」

ラオトが魔法を解除し、キオンの体が出られる程のスペースを開けてあげると、地面から勢いよくキオンが飛び出した。約束通り、3人を襲う様子はなく、外に出ると体をのびのびと伸ばしていた。

「、、、自由になった!!!」

「それじゃあぁ、僕達は約束通り出ていくねぇ」

「次あった時は覚悟するんやぞ!!」

そう言い残すと、キオンはドスドスと足音を立てながら、城の通路を走っていった。

「行っちゃったね」

「そうだな」

「まぁ、これで敵は居なくなった訳だし、ここからはのんびりと探索できるって事だ」

「そうだね、、、あ!」

ウィンディはふと、外で待つ二人の事を思い出した

「マズい!このままだと、外で待つ二人とキオンが鉢合わせちゃう」

「そうだ!忘れてた!」

「早くキオンを追いかけるぞ!」

戦いが終わったばかりだというのに、3人はまた激しく動く事になってしまった。




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