作戦
キオンがホルスに注目している隙に、ラオトは地面が露出した場所にこっそり移動し、そこから辺りの地面の性質を土魔法で調べ始めた。
「サラサラとした土と砂、、、よし、近くに水源もある」
作戦を実行できる環境を確認したラオトは、作戦を実行する為に欠かせない一人の協力者の元へ近寄った。
「おい、ウィンディ」
そこに倒れていたウィンディは、気絶こそしていなかったものの、先程の衝撃による大規模なダメージがまだ残っていた。
「、、、ラオト、どうしたの?」
「キオンを倒す、、、というより、動きを封じれるかもしれない作戦を思いついたんだ、それにはウィンディの協力が必要なんだ」
「、、、私、あまり動けないよ」
「どこが痛い?」
「、、、足と体かな」
痛むの箇所を聞いたラオトは、トラウムから貰った服の羽織を、ウィンディの傷んでいる箇所の上に、そっと被せた。
「、、、何してるの?」
ウィンディがラオトの行動を不思議に思っていると、羽織を置かれた箇所に変化が起き始めた。
「、、、え?」
なんと、羽織を置かれた場所の痛みが徐々に無くなっていったのだ。体の痛みが取れたウィンディには、元のような元気が戻っていた。
「凄い!どうやったの?」
「話は後だ、作戦を話すぞ」
「うん」
ラオトは、キオンの動きを封じれるかもしれない作戦の内容を、ウィンディに詳細に話した。
「、、、あまり分からなかったけど、つまり、あそこの地面にキオンをおびき寄せれば良いんだね」
「そうだ、、、出来るか?」
「任せて!私、全然活躍してなかったし、これくらいやらないとね」
「それじゃあ頼むぞ」
「うん!」
作戦を実行する為、ラオトとウィンディはそれぞれ予定の持ち場に向かった。
ラオトとウィンディが作戦について話している間も、横ではキオンとホルスによる激しい攻防が続いていた
「オラァァ!!」
「そんな攻撃、当たらへんわ!」
必死に攻撃を仕掛けるホルス、そしてそれを避けつつ、隙を見て反撃するキオン、一見いい勝負に見えたが、残りの体力の面ではキオンが圧勝していた。
「どうや?そろそろ体力が無くなったきたんとちゃうか?」
「はぁ、はぁ、、、」
「それんじゃ、、、終わりや!!!」
疲れて動けないホルスに、キオンは渾身の一撃を与えようとしていた。キオンの攻撃がホルスのすぐ目前に迫った時、辺りにウィンディの声が響いた。
「待ちなさい!!」
それに気づいたキオンは、攻撃の手を止め、後ろにいるウィンディの方へ振り返った。
「なんや?自らやられに来たんか?」
「あれぇ?攻撃をくらったのにぃ、随分と元気だねぇ」
「、、、もう一回倒してやる!!!」
予想通り、キオンはターゲットをホルスからウィンディに変え、ウィンディに攻撃を仕掛け始めた。ウィンディはキオンの攻撃を避けながら、着実にキオンを目的の場所へ誘導していった。そしてラオトは物陰に隠れ作戦実行に備えた。




