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科学の知識で異世界旅  作者: 察知
プリズン山脈

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68/105

攻防

ホルスが真ん中の顔の言葉に惑わされていると、その隙をついて、真ん中の顔はホルスに向かって口から炎を吐き出した。

「何!?」

迫り来る炎の速度を見て逃げられない事を悟ったホルスは、一か八か自分も炎属性魔法を使い、キオンの魔法に正面から対抗した。しかし、魔力量の少ないホルスが、魔法での戦闘にも長けているキオンに勝てるはずもなく、ホルスの魔法はあっという間にキオンの魔法に飲み込まれてしまった。しかし、その一瞬生まれた時間は、ホルスが逃げるには十分だった。

「うおぉぉぉ!!」

ホルスは、炎魔法が衝突し動きが止まった一瞬の隙をつき、キオンの炎魔法の進路から逃げ出した。

「もぉ、逃げてばかりじゃぁ、勝てないよぉ?」

間一髪逃げ延びたホルスに、さらなる追撃を与えようと迫り来るキオン、しかし、ホルスにばかり気を取られていたキオンの背後には、剣を構え、渾身の一撃を叩き込まんとする剣士の影があった。

「隙あり!!」

ウィンディはキオンの隙を見極め、完全に油断した瞬間を狙い、ありったけの力でキオンの体に斬り掛かった。しかし、斬り付けた際の感触はいいものではなかった。

「、、、え?」

ウィンディの攻撃はキオンの銀色の毛に阻まれ、キオンには傷一つつけられなかった。その光景が信じられなかったウィンディは、もう一度体制を立て直し、再度キオンの体に斬り掛かった。しかし、やはり結果は変わらなかった。

「残念やったな、俺の毛はめちゃめちゃ硬いんや」

「嘘、、、」

呆気に取られ、その場で固まっているウィンディに対し、キオンは容赦ない一撃を浴びせた。

「うわぁぁ!!」

キオンの大きな足で殴られ、ウィンディは勢いよく壁に激突した

「ぐっ、、、」

着ていた鎧のおかげで多少のダメージは軽減されたものの、キオンの攻撃と壁に衝突した事によるダメージは凄まじく、ウィンディはよろよろと立ち上がるので精一杯だった。

「なんや?お前らの力はこんなもんか?」

「予定よりぃ、早く終わりそうだねぇ」

「、、、まだまだ足りないぞ!」

「、、、いいぜ、最後まで相手になってやるよ」

ラオトとウィンディがやられ、まともに戦えるのはホルスだけになっていた。しかし、そんな絶望的な状況でもホルスは諦めなかった。

「食いやがれ!!!」

ホルスは全身に力を込め、自身の出せる最大限の力を使い、大槍を辺りに大きく振り払った。この攻撃には、流石のキオンも無事では済まない為、キオンは即座に後方に退いた。

「オラァァァァァ!!」

ホルスが槍を振り払うと、その斬撃は辺りの柱や壁に命中し、命中した箇所には深い切り傷が刻まれた。

「やるやんけ、流石は馬鹿力のケンタウロスや」

「本当だよぉ、あれに当たったらぁ、僕の足も無くなってたかもねぇ」

「、、、怖!!!」

「これで終わりだと思うなよ!!」

ホルスはその後も休む事なく攻撃を放ち続けた。しかし、攻撃を続けても疲れる様子はなく、ケンタウロス特有のスタミナの多さが活かされていた。


怒りに燃えるホルスとキオンの攻防はしばらく続いたが、流石のホルスにも疲れが見え始め、次第にホルスが劣勢になり始めていた。

「ぜぇ、、、ぜぇ、、、」

「そろそろ疲れて来たんとちゃうか!」

「ま、まだまだだ!!」

体力が尽きる前に勝負を決める為、ホルスはより一層力を込めた攻撃を連発した。しかし、それらの攻撃も身軽なキオンには当たらず、ただ体力が削られ続けるだけだった。しかし、そんな絶望的な状況の中で、床に倒れているラオトは一つ、キオンを倒せるかもしれない作戦を思いついたのだった。






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