奮起
3人は完全に想定外であったキオンの存在に、深く絶望した。しかし、ただ落ち込んでいても状況は何も進まない為、3人はキオンの対処について緊急会議を始めた
「俺達だけでアイツを倒せるのか?」
「どうだろう、、、アレスとかが居たら心強いんだけどね」
「まぁな、、、けど結局城の出入り口は見つからなかったし、それに、もしアレスを連れてきたとしても、ちゃんと戦えるのかは分からないな」
「スティアも城には入れないし、、、となると、本当に私達だけで戦う事になるんだよね」
「そうだな、、、」
3人は他の案を必死に模索したが、結局3人で戦う以外の案は採用されなかった。キオン相手に3人で戦うという変わらぬ現実に、3人は目を逸らし続けたが、結局それしか方法がない事を察した3人は、ついに意を決し、ここに居る3人でキオンに挑む事に決めた。
「やるしかないな、俺達3人だけで」
「そうだね、5人の時よりちょっと不安だけど、意外と私達3人も強いもんね」
「強い、、、のか?」
「強いでしょ!スティアとアレスがおかしいだけで、普通の冒険者の中では私たちはかなり強い部類のはずだよ!」
「そうか、、、」
「いずれ他の十災魔神や魔王とも戦う事になるんだ、たかが十災魔神1人相手にビビってちゃぁ、この先はやっていけないぞ」
「、、、そうだよな、これから先もっと強い奴らと戦うかもしれないんだ、こんな所でビビってちゃダメだよな」
ラオトは一息を整えると、堂々と扉の前に立ち、扉のノブに手をかけ、後ろに立つウィンディとホルスに声を掛けた
「それじゃあ、、、行くぞ!」
ラオトの掛け声が響くと、即座にウィンディとホルスは武器を構え、扉の向こうに控える強敵に備えた。
ラオトが扉に力を加えると扉はゆっくりと開き、その扉の先には先程と同じくキオンの姿があった。しかし、3人の目の前に立ちはだかるキオンの姿は先程見た時よりもかなり近く、手を伸ばせば直ぐに届く程の位置に立っていた。扉が開いた事に気がついたキオンは、目の前に立つ3人を三つの頭で凝視し、先ほどの声より低い、ドスの効いた声で3人に語りかけた
「三度目の正直やぞ、もう逃げ」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「バタン!!」
3人は目の前に立ちはだかるキオンに驚き、キオンの話を聞かないまま、急いで扉を閉めた
「、、、」
「、、、」
「、、、」
「、、、あんなのと戦うのかよ」
せっかく士気を高めた3人だったが、あまりのキオンの迫力に、すっかり怖気付いてしまった




