緑あふれる植物の町グリンティア
町を目指し、魔法についてを話しながら歩き始める事2時間、ついに森を抜け、目的の町グリンティアの門の前にたどり着いたラオトとウィンディ、その町は遠くからでもよくわかるほどの大量の木々や、大きさや色が多種多様な花々が美しく咲き誇っていた、そして一際目を引くのが町の中心部にあるビルかと見間違うほどの巨大でどっしりとした巨木、その威風堂々とした佇まいを一目見ただけでこの町のシンボルとわかる。そんな事を考えているうちに入門検査の順番が回ってきた
「俺、こんなに怪しいのにこの町に入れるのか?」
「安心して、私が交渉してくるから!意外と私こういうの得意なのよ、それにこの町の中じゃ私、意外と有名人なんだ」
そう言うと、ウィンディは本番の前に向かった
「次の方どうぞ、あれ、ウィンディさん!随分と早いお帰りですね」
「まあね、ちょっとした手がかりを見つけたの」
「手がかりですか、もしかして、あちらの方ですか?」
「うん、そうだよ、メレアの通った痕跡を辿っていったらちょうど痕跡が途切れた所に彼と魔王軍幹部のドロトがいたんだ、ドロトは偶然彼が持ってた塩で追い払えたけど、彼も中々訳ありみたい」
「そうなのですね、訳ありとは一体どういうことなのですか」
「彼、どうやら魔法の仕組みとか属性とかがなんにも分からないらしいの、イセカイって呼ばれる場所から来たらしいけど、そんな名前の場所ないしね、でも魔法を知らない事もイセカイから来た事もどっちも嘘じゃないみたい」
門番は真剣な眼差しで聞いている
「なるほど、なるほど」
「彼が言うには、自分がここに居るのは魔王のせいらしいの、私もそう思う」
「どうしてですか?」
「メレアの痕跡がちょうど途切れた所に彼がいたこと、そして何よりあのドロトが彼の前にいたことね」
「確かにあのドロトがグリーフ大森林にいるだけでも非常に珍しいのに、わざわざ彼の前に居たとなると確かに怪しいですね」
「そう、だから私は彼と一緒に魔王の所へ行こうと思うの」
「一緒に行くのですか?」
「ええ、メレアの居たと思われる場所に彼が居て、なぜ彼がいるのかはおそらく魔王が知っている、つまりメレアがどこにいったのかも魔王が知っているはずだからね、それに何も知らない彼を一人にはできないからね」
「なるほど、お優しいですね」
「魔王の元へ行くには武器や装備、魔法が必要だからね、この町の武器屋や魔法店に彼を連れて行きたいんだ」
「なるほど、わかりました、彼の通行を許可しましょう」
「ありがとう!」
門番の許可が降り、ウィンディはラオトの元へ戻ってきた
「許可取れたよ!」
「本当か!すげぇなウィンディ、ありがとう」
ウィンディは「ふふん」と言い誇らしげなポーズをしている、そうして門をくぐりついにグリンティアの中に入ることが出来た
グリンティアの中は植物の町と言われているだけあり至る所に花が咲いていた、元の世界では見たことの無いような美しいものから奇妙なものまで様々だった。最初の目的地である魔法店へ向かって歩いている途中ふとあることに気がついた
「そういえば、グリンティアに入ってから家や店を一軒も見ていないな、どこにあるんだ?」
そう言うとウィンディは得意げな顔でこう言った
「ふふん、それがこの町の大きな特徴の一つだよ、あの木をよーく見てみて」
言われた木をよく見てみると何やら窓やドアのようなものがついている
「もしかしてあの木が家なのか」
「そう!グリンティアには人工建造物は一個もないんだ、あの木はウッドハウスって言われていてこの町一番の特徴だよ、この町にある家や店は全部あの木で出来ているんだ」
そう言われ、周りをよく見てみると確かに普通の木に比べ高さの割に横幅が大きな木が沢山ある、その木の中でも大きめの木には看板が置かれている、あれがおそらくお店のようだ、そんな事を考えていた時、衝撃の光景を目にした
「あ、おいウィンディ」
「ん、どうかした?」
「あっあれって」
「あーあれは」
あまりの驚きに大きな声が出た
「ケンタウロス!?」
植物の町グリンティア
この世界の中でも大きめの部類の町、町の隣を通る大きな川、良質な土など様々な種類の植物を育てやすい環境であり、世界中の様々な植物が植えられている、またこの環境を活かし、植物に関する研究も行われており、世界中から植物学者がこの街に来ている。また、もう一つの特徴として、この町には一つも人工建造物がない、研究所や店、家などは全てウッドハウスと言われる木の中を掘り抜いて作られる。このウッドハウス、耐熱性能も高く非常に便利なのだが、この町周辺以外の環境に埋めても環境が合わず全く育たず枯れてしまう、そのためこの町のみの植物になっている。




