防衛戦線ケラヴノス 前
巨人族の兵士が敵を蹴散らす中、ケラヴノス率いる鳥人族の兵士達も、巨人族に負けず劣らずな活躍を見せていた。
「鳥人!頼む!」
「任せろ!」
鳥人の兵士達は持ち前の速度や飛行能力を活かして、巨人族が苦手とする魔法使いや飛行する魔獣、敵方の鳥人族などを次々に討ち取っていった。そして、その中でも特に目立った活躍をしていたのがケラヴノスだった。
「ハッハッハッハッハ!!」
雷を体に纏ったケラヴノスは、まさに稲妻のように戦場の空を飛び回り、一瞬のうちに敵方の飛行部隊を壊滅させていた。その強さと迫力、そして圧倒的な速度で戦場を飛び回った際に響きわたった轟音は、敵を恐怖させるのに十分だった。
「、、、むっ?誰も居ないではないか」
ケラヴノスに恐れをなした敵の兵士達は、いつの間にか何処かへ行ってしまった。そんな兵士達を探してキョロキョロしていると、遠くから大きな音が聞こえたのだった。その方角を見ると、なんと戦場が火の海となっていた。
「あれはヴァマイ殿の持ち場だな、、、我も加勢せねば!」
そうしてヴァマイの元へと向かおうとしたケラヴノスの前に、一人の人物が立ちはだかった。
「邪魔はダメです!」
そう言うと、その女はケラヴノスに光弾を放ったのだった。その攻撃をかわしたケラヴノスは、羽に魔力を集中させた。
「天使か、、、中々厄介な者が出てきたな」
「厄介、、、私はそれ程の者ではありませんよ」
「そんな事はないであろう、其方からはスティア殿と同じ程の魔力を感じるぞ」
「スティア、、、スティア!?今スティアって言いました!?」
「言ったが、それがどうかしたか?」
「スティアちゃんはどこに居るんですか!?私探してるんです!」
「敵に味方の情報を教える事はできない」
「そうですか、、、でしたら」
そう言うと、その天使は光魔法で作り出した弓と矢を手に持ったのだった。
「私!スティアちゃんから教えられた通り、実力行使をします!」
「ほう、スティア殿は中々良い事を教えるではないか、、、良いだろう!受けて立つ!」
「では、、、いきます!」
そう言うと、その天使はケラヴノスに向けて矢を放った。そして、それと同時にケラヴノスも戦闘体制に入ったのだった。




