グラフィキィリ防衛作戦
要請した全ての援軍が揃い、完璧に敵を迎え撃つ準備が整ったグラフィキィリは、満を辞して襲撃予告の日を迎えた。
「みんな居るね?」
グラフィキィリに集まる部隊の隊長格や主力達は、朝一から広場にて作戦会議を行なっていた。その会議にはラオト達も参加していたのだが、辺りに並ぶ者達は皆、歴戦の猛者のような頼もしさを感じる者ばかりだった。
「みんな、まずは集まってくれてありがとう。僕達の町の為に戦ってくれる者達がいてくれて、僕は嬉しいよ」
「おいフミフサさんよぉ、敵はいつ来るか分からないんだろ?そういう感謝は後にして、まずは作戦を話してくれ」
「おぉそうだね。じゃあ早速」
フミフサはイレモス達と協力して、用意してあった町全体図が書かれた大きな地図を広げた。
「まず、敵の目的なんだけど、実はまだ具体的には分かってないんだ。一応予告状には町を更地にするって書いてあったけど、それが比喩なのか目的なのかは分からない。けど、一回目の襲撃の時も町の建築物を狙って来たから、もしかしたら町の建築物の破壊が目的なのかもしれないね」
「なら、俺様達は何をすりゃ良いんだ?」
「巨人族は町の外で襲撃者と戦闘してほしい。全ては無理だと思うけど、なるべく町に侵入させないように食い止めて」
「おうよ!分かった!」
「では、我々は何をすれば良いか?」
「鳥人族は巨人族の援護と、町中に侵入した敵の撃退をお願い」
「は?コイツらと共闘しろってか?」
「念の為ね」
「良いだろう。ヴァマイよ、よろしく頼むぞ」
「、、、ケッ!邪魔だけはするんじゃねえぞ!」
「では、私達はどうすれば良いでしょうか?」
「妖精族は傷付いた仲間達の救援と、、、あれ?ミクロスは?」
「実は、ミクロスは我の頼み事から帰って来てないのだ。一応無事ではあるが、今は手が離せないとの事だ」
「えぇ、、、じゃあ、君達の指揮は、、、イレモス頼んだ!」
「え?」
「君達妖精族は傷付いた仲間達の救援と、町中でのゲリラ戦を担当して欲しい。指揮はイレモスがやってくれる」
「えぇ!?僕、戦闘知識はないよ!?」
「ゲリラ戦、、、じゃあ、俺も手伝おうか?」
「ラオト君!いいの?」
「あぁ、一応知識はあるし」
「じゃあ頼んだ!そして、グラフィキィリ組は町の知識を活かして町中での戦闘。ラオト君以外の勇者一行は、幹部クラスを相手して欲しい」
「任せて、今度こそあの剣士と決着をつけなくちゃ」
「我も、あの若造に力を思い知らさねばだな」
「ふーん、みんな頑張ってねー」
「おいおい、俺達も自分で探さなきゃだぞ」
「えぇー」
その後、それぞれの隊の持ち場なども決め終え、いよいよ作戦会議が終わろうとしていた。
「みんな、これから先、敵がいつ来るかは分からない、だから、いつ来ても良いように警戒を怠らないでね。それと、、、」
フミフサはその場に集まる隊長達一人一人の目を見た後、堂々と言葉を発した。
「違う町や国である以上、多少のいざこざがあるのは仕方がないけど、今この瞬間は、みんなグラフィキィリを守る仲間同士という事を忘れないで欲しいな。みんなの無事、そしてグラフィキィリの勝利の為に、精一杯みんなで頑張ろう!」
「おー!!!!」
「おー!!!!」
フミフサの言葉によって奮い立たされた隊長達は、士気高揚としながら持ち場へと向かっていったのだった。




