妖精族の到着
「、、、」
こちらの様子を物陰から観察していた謎の人物を調査していたアレスは、気づかれないように、こっそりとその人物の後ろの物陰へと隠れ、その人物の様子を伺っていた。
「、、、」
「わぁぁぁ!!!」
「っ!!!」
アレスはとても驚き、思わず転びそうになりながら、声のした背後を振り向いた。すると、そこには懐かしの装備を着込んだ妖精達が飛んでいた。
「ピッタリした?」
「貴様!見て分からぬか!我は今張り込み調査中なのだ!」
アレスは怒りを込めながら、静かに目の前にいる脅かしてきた妖精に説教をした。
「あっ、そうだったの?ごめんごめん、背後がガラ空きだったから」
「妖精族に気配を消されたら、気づく訳ないだろう!」
「ごめんごめんって」
「、、、それより、貴様はフェアリウムの者だな?」
「そう、パドラさんに行けって言われたの。何かグラフィキィリ大変な事になってるらしいね、城壁が瓦礫になってるし」
「そうだな、、、それにしても、いつフェアリウムを出発したのだ?我々ではフェアリウムからグラフィキィリまで数日かかったはずなのだが」
「そりゃ、君達と違って歩いて行ってる訳じゃないし、それにこれ見て」
妖精がアレスに羽を見せると、そこにはラオトがフェアリウムで使用していた羽の魔道具にそっくりな魔道具が取り付けられていた。
「なんだそれは」
「これはね、ラオト君が使ってた羽型魔道具を、私達妖精族にも使えるようにしたやつなんだ。これのおかげで体力の消費もスピードも段違いに良くなったの!」
「なんと、もう改良したのか」
「そうそう、ロメウスちゃんがね」
「流石だな、魔道具職人の名は伊達ではないな」
「そうだねー、ところで、、、アレスだよね?アンタは何調べてるの?」
「あの者を見ろ」
妖精はアレスと共に、奥の方にいる謎の人物を確認した。
「あの人?」
「そうだ。しかし、見ているだけでは何も分からなくてな」
「じゃあさ、私が代わりに調査してあげようか?」
「何!?良いのか!」
「良いよ、私、そういうの得意だし」
「助かるぞ」
「じゃあアレスは他の子を町まで連れてってあげて、また後で合流しよ」
「良いだろう、貴様、名前は何という」
「ミクロスだよ」
「ミクロス、、、フェアリウムにいた頃は合わなかったな」
「あん時は私が情報収集担当だったから、町に居なかったんだよね。で、帰ってきたかと思えばまた出動、はぁ、数が少ないって大変だね」
「そうだったのか」
「でも、君達の話はみんなから聞いたよ。他の四人に会うのも楽しみ!」
「そうか、では早く調査を終わらせねばだな」
「そうだね、それじゃあそっちはよろしくね」
「あぁ、ミクロスも頼んだぞ」
「はいはーい」
別れの挨拶をした後、アレスはフェアリウムの兵を率いてグラフィキィリへと帰って行ったのだった。
ミクロス
好きなもの、びっくりさせる事 情報収集 ジュース
嫌いなもの、大きな音 鏡 水
職業、情報官 臨時指揮官
使用属性、毒
フェアリウムの情報官、そしてグラフィキィリ支援部隊の臨時指揮官。
フェアリウムは兵を持たず、代わりに他の町や国の情報を集め、それらを活用して今まで生存してきた。そんな町の命とも言える情報の解析や管理などを担当しているのが、このミクロスである。また、今回はグラフィキィリの危機の為にフェアリウムが特例の援軍を送った為、その援軍部隊の指揮官も担当している。
ピメウスやロメウス、パドラとは仲良しで、暇な時はよく遊んだり話し合ったりしている。
持ち前の毒魔法は普通の攻撃の他に、敵にこっそりと近づき武器や装備を溶かしたり、神経を麻痺させて医療に使えたりなど、妖精族の体や長年の経験を活かした器用な使い方をする事ができるのだという。




