知り得ぬ情報
それから村人が来るまでのしばらくの間、ラオト達は仮面の男としばらく話していた。
「へぇー、あんたエルフなのか」
「あぁ、君達は見た事あるかね」
「私はあるよ!なんなら友達にいるし」
「俺もあるな、ガデニダリアの客としてだが」
「私も、見た事はあるね」
「堕天使はそんなものか、我はエルフと戦った事があるのだぞ」
「アンタ、、、血の気多過ぎじゃない?」
「、、、そこの少年はどうだ」
不気味な仮面をこちらに向けられたラオトは、少し緊張しつつも、素直に自分の事を話したのだった。
「俺は、、、初めてだな」
「そうか、、、では、君はエルフに対してどのような印象を持っている」
「印象?長生きで、耳が尖ってて、魔法が得意とかか?あとは、、、すらっとしてるとか?」
「耳が尖ってる?ラオト、本当にエルフに会った事ないの?」
「えっ?あぁ、そのはずだが」
「じゃあ、なんで耳が尖ってるって知ってるの?」
「えっ?」
どういう事か分からなかったラオトは、その言葉の意味をウィンディに説明してもらった。その説明によると、この世界では本や絵などでエルフの耳が誇張される事はほとんどなく、エルフの耳が尖っていると知っているのは、実際にエルフに会った事のある者しかいないのだという。
「ラオトって実際に見た事ない割に、その種族の特徴をよく知ってるよね。ケンタウロス族の時もそうだったし」
「えっ?あー、、、まぁ、実際に見る事はできないけど、種族の情報は豊富な所に住んでたからな。それか、忘れてるだけで、もしかしたら既に会った事があったのかもな」
「、、、そうか」
「それよりさ、アンタに一個聞きたい事があるんだけど」
「なんだね」
「アンタ、さっき光魔法使った?あの光弾、私の使う魔法にめっちゃ似てるんだけど」
「そうだな、天使や悪魔の使う魔法と同じ構造ゆえ、見間違えてしまうのは仕方がないだろう」
「えっ?じゃあ光魔法じゃないの?じゃあ何?」
「、、、二人の会話だけでは詳細が分からぬな、エルフよ、試しにその魔法を使ってはくれぬか?我としても、その魔法はとても興味深いのだ」
「良いぞ。それと、私の事はタルロスと呼んでくれ」
「そうか、ではタルロスよ、頼むぞ」
タルロスは手を天へとかざすと、そのまま手のひらから光弾を放ったのだった。




