治療
フェアリウムへと帰ってきたラオト達を真っ先に出迎えたのは、やはりあの三人だった。
「あっ!かえってきた!」
「へぇ、やるじゃん」
町へと入ったラオト達は、無事にフェアリウムに帰って来たという安心と達成感から、体の強張りがみるみる解消されていった。そして、そのままリラックスした体勢で、出迎えてくれた三人と話し始めた。
「ブラキナ討伐の成功、誠におめでとうございます、皆様なら無事に成し遂げられると信じておりました」
いつもは落ち着いた口調のパドラも、ラオト達の帰還には声を弾ませていた。
「みんなすごい!ほめまくってあげる!」
「まっ、今回だけは祝ってあげるよ」
「三人ともありがとうな!」
その後、ラオト達はペドラ達に連れられ、フェアリウムのとある建物で治療を受ける事となった。妖精族の医者達がラオト達の傷の症状を見て、専用の回復薬や回復魔法などを施してくれたのだった。
「プロクスが居たとは、、、申し訳ございません、皆様が想定外の事態に陥ってしまったのは、他の十災魔神が居るという可能性を考えなかった私の責任です」
「いや、まさかブラキナの城に他の十災魔神がいるなんて、普通は考えられないぜ。今回は特例だっただけだ」
「へぇ、だから屋上組は火傷の傷ばっかなんだね」
「そうそう、ヒリヒリして痛いんだよね」
「プロクス、、、はっ」
何かに気付いたペドラは、急いでラオトの方へと近寄った。
「ラオト様、少々装備を拝借してもよろしいでしょうか」
「良いけど、急にどうしたんですか?」
「、、、やはり」
ペドラはラオトの服の表面を指差した。そこを見てみると、服の表面が痛々しく焦げていたのだった。
「あっ焦げてる!」
今まで気付かなかった焦げを目にして、ラオトは改めて自身の装備一式を確認した。すると、やはりズボンと靴、そして杖にも焦げが見つかった。
「うわっ、こんなに焦げていたのか」
「、、、少々困りましたね」
「えっと、何がですか?」
「装備が傷付き、本来の力を出せなくなってしまっているのです」
「えっ」
「ラオト様、至急修復致しますので、装備一式をお預かりしてもよろしいでしょうか」
「あ、あぁ、分かった」
ラオトは来ていた装備を脱ぎ、それらと杖をペドラへ渡した。
「ありがとうございます。ロメウス様も御同行願います」
「わかった!」
そうして、ラオトの装備を持ったパドラとロメウスの二人は、慌ただしく治療室を出て行ったのだった。
その後、治療の終わった一行は疲れを癒す為、今日はもう宿で休む事となった。その道中、服がなくなってしまったラオトの、代わりの服も買っていったのだった。




