二体の十災魔神
城の屋上へ向かうペドラとブラキナだったが、屋上へ近づくにつれ大きくなる戦闘音に、嫌な予感を感じていた。
「ラオト達、誰かと戦っているようだな」
「状況は芳しくないな、急ぐぞ」
「あぁ」
そして、屋上へと辿り着いた二人は、そこで激しい戦闘を繰り広げるラオト達を見つけたのだった。そこに居たラオト達は皆、体に焼き傷を負っており、その傷は強力な魔法抵抗を持つスティアとアレスの体にも深々と刻まれていた。そんなラオト達の上空には、ラオト達に傷を付けた張本人が飛行しており、その飛行する魔人の事を、ブラキナは良く知っていた。そして、それと同時にその魔人もブラキナの存在に気づいたようで、ラオト達への攻撃を止め、驚いた顔でブラキナを見つめていた。
「ブラキナ!?!?」
「プロクス?」
屋上でラオト達と戦っていたのは、ブラキナと同じ十災魔神であるプロクスだった。
「お、お前、何してるネ!?なんでここに来てるアル!?」
「それはこちらの台詞だ、なぜお前が吾輩の城に居る」
「ソポスの命令アルネ!それより、お前戦いはどうしたネ?なんでコイツらのケンタウロスと一緒にいるアル?」
「戦闘は吾輩の負けで終わった、この者とはラオト殿の安否確認の為に同行している」
「負け!?何言ってるネ!?お前まだピンピンしてるじゃないかアル!」
「負けは負けだ、それより、なぜお前はその者達と戦っているのだ?」
「それは、、、たまたま鉢会っちゃっただけアル!」
「その者達は、確実に吾輩と戦うつもりだったようだが」
「ちょ、ちょっと待つネ!」
「、、、貴様は吾輩と挑戦者の戦いを邪魔したのだな?」
「ち、違うネ!!」
ラオト達との本来の戦いを邪魔された事を悟ったブラキナは怒りに燃えた。ブラキナは背中に背負う六つの剣を構え、そして、プロクスの目の前へと飛び上がると、そのままプロクスを十二当分に切り刻んでしまった。
「話し、聞けヨ、、、」
その断末魔と共に、プロクスの体はボトボトと床へと落ちていった。突然の仲間割れに驚いたのか、それとも自分達じゃ倒せなかったプロクスを瞬殺した事に驚いたのかは分からないが、ラオト達は、ただ唖然としながらその光景を見ていた。




