大胆な発想
パドラの話した改善案に、ラオト達は呆気に取られた。
「皆様どうされましたか?私の改善案はお気に召さなかったでしょうか」
「いや、なんか予想外だったって言うか、、、まさか城の天井を壊して、屋上から攻撃するとは」
「なかなか大胆な発想だな、我は気に入ったぞ」
「はい、これなら残骸で障害物もできますし、魔法で攻撃する皆様も安全でしょう。万が一ブラキナが屋上の方々を攻撃したとしても、ある程度は避ける事ができる筈です」
「屋上まで攻撃できるのかよ!この城を見る限り、広間から屋上までは相当高い筈なんだが」
「あくまで可能性に過ぎませんが、彼の身体能力を考えると、、、」
「可能性があるんだ、、、というか、身体能力って事は登って来るって事!?」
「はい、ブラキナは遠距離攻撃を持たない代わりに驚異的な身体能力を有しています。広間から屋上までは7階ほどありますが、それくらいなら登って来る可能性がありますね。ただ、あくまで可能性なので、考えすぎる事はないかと」
「それに、壁を登って来るんだったら私達の魔法で妨害できるしね」
「えぇ、その通りです」
「ここまで対策されると、ちょっとブラキナが可哀想な気もするな」
「いえ、十分な対策、そして数的有利があったとしても十災魔神に勝つ事は非常に困難なのです。万全の準備ができていたとしても、決して油断してはいけませんよ」
「そうだな、自分達の命がかかってるんだし、全力で戦いに挑まないと」
「私からの改善案は以上ですが、皆様はこの案でよろしいでしょうか」
「あぁ、これでいこう」
「うん!ブラキナを集中攻撃しちゃおう!」
全員パドラの案に賛成のようで、特に話さなかった者達もパドラを見ながら静かに頷いた。その後、ラオト達は屋上への行き方や天井を破壊する合図などを決め、ブラキナ討伐作戦の疑問点が無くなったところで、宿の中での作戦会議は終わったのだった。
「それでは皆様、明日の朝に町の入り口で集合ですので、お忘れなく」
「スー、、、スー、、、」
そう言い残し、パドラは寝てしまったピメウス姉妹を担ぎながら町の中へと消えていったのだった。
「よし、明日は朝早いし、今日はジャンケン大会は無しだな」
「残念だがそうだな。今日は早く寝よう」
その後、ラオト達は武器や鎧を手入れしたり、魔法の本を読み直したりして、明日のための準備を整えた。そして、町が暗くなり始めた頃には布団に入っていたのだった。




