懸念点
ラオト達が物珍しそうに城を眺める中、スティアだけは完全に目を手で覆っていた。それを横目に見ながら、アレスはパドラに話を始めるように促した。
「それで、城を再現したという事は、城の中の道順を教えてくれるのだな?」
「はい、それと同時に作戦の立案などもしますので、何か思いついた方は遠慮なく申し上げてくださいね」
そして、パドラは半透明の城の中にある通路を入り口からなぞっていき、しばらくしたところにある大きな広間の所で指を止めた。
「こちらがブラキナとの決戦の地となります。見て分かる通り、障害物などが何もない開けた広間となっており、ブラキナの攻撃を物陰からやり過ごす事などはできなくなっております。ただ、魔法は使えますので、ラオト様の土魔法やサリディ様の水魔法などを使い、自ら障害物を作る事は可能でしょう」
「なるほどな、ブラキナは素早い動きが厄介だから、ウィンディの時みたいに水魔法で動きを封じられそうだな」
「そ、そうだね、、、けど、私を巻き込まないでね?」
「うーん、難しいな、水魔法を使ってブラキナの動きを封じなきゃ後衛組が襲われるけど、水魔法を使ったら使ったで俺達前衛も動けなくなるんだよな」
「土魔法で障害物を作ったら前衛は物陰に隠れたりできるけど、後衛は視界が悪くなってブラキナに攻撃をできなくなっちゃうもんね」
「、、、あれ?思ったんだけど、後衛組ってメレア以外飛べるのか」
「、、、あっ、そうだね」
「言われてみればそうだな、なら後衛組には空から攻撃してもらって、俺達前衛組は土魔法の障害物を活かして戦えば良いんじゃないか?」
「ちょっと!私は!?」
「メレアは俺と一緒にお留守番するか!」
「そんなぁ!!」
「ホルス様、その案は大変素晴らしいのですが、一つ懸念点を申し上げてもよろしいでしょうか」
「えっ?なんだ?」
「ラオト様、そして天使と悪魔のお二方の飛行には常に大量の魔力を使用いたします、その為、長期戦が予想されるブラキナとの戦いには不向きかと。それともう一つ、飛行中は視界性に長けますが、代わりに咄嗟の避けなどの瞬発力に欠けます、ブラキナからの不意の攻撃に対処できない可能性が出てくるでしょう」
「そうか、、、まぁ、妖精族のパドラさんが言うならそうなんだろうな」
「しかし、その案を素晴らしいものです。私、早速改善案を思いつきました」
「早っ!それはどんな作戦なんだ?」
「それは、、、」




