城の模型
ラオト達は地図を見ながら、フェアリウムからブラキナの城へ行くまでの道のりを確認した。
「特に道中障害になるような地形はございませんが、城に近づくにつれより見晴らしが悪くなり、魔王軍の伏兵や魔獣などに襲われる可能性が高くなっていきます。暗視やその他の便利魔法はお持ちでしょうか?」
「一応、シュミトさんからエントモス熱帯林を歩く時に使ったほうがいい魔法は何個かもらったな」
「了解しました、では、新たに覚える魔法はフェアリウムの方角が分かる魔法のみとなります。魔法の覚え方が書かれた紙を渡しますので、魔法を覚えられる方は習得するようお願いいたします」
そう言うと、パドラはポケットの中から一枚の紙を取り出し、それをラオトに渡したのだった。
「まぁ、道さえ覚えれば良いだけだから、霧で何も見えないプリズン山脈よりかは楽かもな」
「森の中の道を覚えるのも結構大変そうだけどね」
「一応目印となるものがありますので、それを辿りながら進むと楽でしょう、その目印となる物の位置も地図に書かれております」
ラオト達は地図に書かれた目印となる物の位置を確認し、パドラから伝えられた見た目などの情報をしっかりと覚え、それが見えたらどっちに進むなどの道順を整理したのだった。
「もし迷子になってしまったら、先程お渡しした魔法でフェアリウムに帰還してくださいね。それと、地図は皆様が出発するまでこちらに置いておきますので、ご自由にお使いください」
「分かった、ありがとうな」
「では最後に、ブラキナと戦う際の戦略となります」
そう言うとブラキナは手を奇妙に動かし、辺りの魔力を操って、大きな机の上からはみ出る程の巨大な半透明の城を作り出したのだった。
「えぇ!?何これ!」
「凄い!城だ!」
机の上に現れた立派な城を目の前にして、ラオト達は驚きを隠せなかった。
「一体どうやったんだ?材質はシールド魔法に似ているけど、、、」
「その通りです、魔法に記憶されているブラキナの城をシールド魔法の形を加工して作り出しているのです」
「へぇー、シールドを加工できるのは知ってたけど、こんな巨大で細かいところまで作られている物は見た事ないよ!」
「そうだな、魔力の扱いが得意な我々悪魔や天使でも、これほど精巧な物を作るのは難しいだろう」
「いえ、これは私が作り出したのではなく、城の構造が記録されている魔法を使っただけですよ、その為、この城の設計などは少し昔のものとなっています」
「でも、城って頻繁に作り直すものでもないし、昔のでも城の全貌が分かるだけで便利だけどな」
「そうですね、魔王軍が城を作り直してないことを願いましょう」




