ご対面
そのロメウスの声と同時に、目の前の魔道具を覆っている布がどかされた。そしてついに、ラオトは実物の魔道具の姿を拝めたのだった。
「おぉ!」
布の下にある魔道具は人形に背負わされており、その魔道具の構造などをあらゆる視点から見る事ができるようになっていた。その魔道具は、まさに設計図に描かれていた物がそのまま具現化されたような精巧な作りをしており、さらに、設計図の段階では分からなかった鮮やかな色彩や羽の透明感が追加され、本物の妖精族のように神秘的な雰囲気を放っていた。
「凄い!まじで本物の羽みたいだ!」
「いろいろなそざいをふくごうしたからね!」
ロメウスの言う通り、魔道具の羽の部分にはステンドグラスのように様々な色のパーツが組み合わさってできており、それらが作り出す神秘的な模様こそが、妖精族のような雰囲気を出す最大の要因となっていた。
「まぁ、それはあくまで雰囲気を出す為だけの物なんだけどねぇ」
「、、、」
せっかく魔道具の見た目を楽しんでいたラオトの心を、ピメウスの一言が打ち砕いてしまった。ラオトも設計図を見ていたから分かってはいたが、この羽はあくまで雰囲気を出す為だけの飾りであり、本当ならこの羽はいらない筈の物であった。しかし、ロメウスはラオトの要望である妖精族らしい魔道具という言葉をしっかりと受け取り、ちゃんと妖精族の雰囲気がでる羽を用意してくれたのだった。しかし、そんなロメウスの考えを知らないピメウスは、お披露目早々にとんでもない発言をしてしまい、ラオトの心境を複雑なものにしてしまったのだった。
「別にいちいち言わなくても良いだろ!」
「いや、教えてあげたんだって」
「はぁ、せっかく雰囲気に浸ってたのに、、、」
そんなこんなで、この魔道具の鑑賞会はあまり良くない形で終わったのだった。
「ラオトおにいちゃん、どう?みためはきにいった?」
「あぁ勿論だ!最高だよ!」
「うんうん!姉さんのセンスには脱帽だよ!」
「それはよかった!じゃあつぎはね、このまどうぐのせいのうしょうかいをしよっか!」
そう言うと、ロメウスは魔道具の前へと移動し、手に持つ何かの道具で真っ先に魔道具の中心部を指したのだった。もちろん、飾りである羽の部分は無視して。




