大した事ない
杖を手にしたスティアは先程までの防戦一方の立場から打って変わり、1対3という不利な状況の中でも勇敢に敵に突撃していったのだった。
「おりゃぁぁぁ!!」
杖をウィンディの悪魔に振り翳し、悪魔が剣で防御した隙に魔法を撃ち込む、そのような作戦でスティアはウィンディの悪魔を追い詰めていった。しかし、スティアが相手にしなくてはいけない相手は、ウィンディの悪魔一人ではなかった。
「、、、」
「おっと危ない!」
ウィンディの悪魔と同時に、サリディの悪魔もスティアに攻撃を仕掛けてきたのだった。しかし、スティアは両者の攻撃を難なく躱し、それと同時に光魔法を数発撃ち込んだのだった。そうして戦っている最中、スティアは悪魔達のとある弱点に気がついたのだった。
「なーんかこの悪魔達、ウィンディとサリディの技術を持っている割に弱いと思ったら、オリジナルが使ってるような魔法を一切使ってないじゃん」
「当たり前だ、悪魔が闇魔法以外を使えるとでも思うのか?」
「なーんだ、あの二人は魔法を使った戦い方が強いのに、これじゃあただのなんの特徴もない剣士と戦ってるだけじゃん、、、いや、光魔法がよく効く分、人間の剣士より弱いかもね」
「、、、」
アレスの反応からその考えが図星である事が分かったスティア。そんなスティアからは、もはや目の前の悪魔達に対する厄介という感情は無くなり、その悪魔達をただの動く的のようにすら思えてきたのだった。
「ふふん!アンタ達が大した事ない奴って分かった事だし、せっかくなら私のストレス発散に付き合ってもらおうかな!」
スティアは杖を前に突き出し、こちらに向かってくる悪魔達に照準を向けたのだった。
「アンタが皆んなから力を借りるんなら、私だって借りちゃうもんね!」
スティアがそう言い終わった頃には、杖の先端にまるで太陽のような穏やかで優しい光が集まっていた。
「その構えは、、、マズい!お前達逃げるのだ!」
「もう遅いね」
その言葉と同時に、スティアの杖からは超極太のビームが放たれた。アレスの声に反応した悪魔達は必死にビームの軌道から離れようとしたが、サリディの悪魔はもちろん、風魔法の使えないウィンディの悪魔では速度が足りず、あっけなくビームに飲み込まれていったのだった。




