ブラキナ
長い話し合いだった為、3人は一度休憩をする事になった。ラオトは固まった体をストレッチでほぐし、ピメウスはどこからか持ってきたお菓子セットをお皿に補充し、パドラはヴェルンド用の魔水晶を片付けていた。やりたかった事が終わり、皆が再び席についた事で、会議は再開した。
「さて、無事にピメウス様がラオト様の功績を認めて下さったところで、お次はブラキナ討伐の作戦会議となります、こちらをご覧ください」
そう言うと、パドラはあらかじめ用意していた分厚い本を開き、あるページを皆に見せたのだった。そこには、大きく書かれたブラキナという文字と共に、複数の腕を持った人型の魔人のスケッチと、ブラキナの特徴が箇条書きされていた。
「これがブラキナ、、、」
スケッチからでも分かるブラキナの迫力に、ラオトは思わず身震いをした。そこに描かれていたブラキナは、側面に鬼の顔の様な不気味な模様が彫られた兜を被り、六つある手にはホルスの大槍と同じ程の大きさの剣を構え、自身を見つめるラオト達を本の中から威圧している様に見えた。しかし、ラオトはそんな恐怖の感情と同時に、ブラキナの特徴的な部分をどこかで見た事のあるような気がしていた。しかし、今のラオトでは思い出す事ができなかった。
「こちらがブラキナです。少し昔の書物になりますが、信憑性は確かです」
「ブラキナ、六つの腕が特徴の蜘蛛の魔人、その六つの腕を生かした剣術が脅威か、、、なるほど、だから遠距離攻撃ができる魔法が有効なのか」
「その通りでございます、我々が確認した限り、彼が遠距離に対する攻撃手段を持ち合わせている事は確認されませんでした、ただ、、、」
「ただ?」
「ブラキナは目に見えない程の速度で移動する事が可能で、遠くから魔法で攻撃していても一瞬で間合いを詰められてしまうのです」
「なるほど、、、流石は十災魔神、やっぱ一筋縄ではいかないか」
「ただ、遠距離攻撃が有効という事には変わりありません。前衛職の方がブラキナを足止めしている間に、後衛から魔法を撃ち込む、というのが一般的な対処法となっています」
「なるほど、、、でも、気をつけるのはそれだけなのか?キオンは攻撃の通らない体毛とか、魔法とか使ってきたぞ?」
「えぇ、ブラキナは小細工無しの戦いが好きなので、真剣勝負で勝つだけで大丈夫なのです。その分、基礎的な戦闘力はキオンよりも高いですが」
「ギミック無しならキオンより強い、、、どんな化け物なんだよ」




