武勇伝
ピメウスから発言許可が出ると、ヴェルンドの2人は早速ラオト達のプリズン山脈での出来事を意気揚々と話し始めたのだった。
「ラオト達5人のプリズン山脈での偉業!それはピメウスとパドラも知っての通り、十災魔神キオンの討伐!そして、元々我々の領域だったプリズン山脈奥地の奪還!主にこの2つじゃ!」
「えぇえぇ!他にも様々な武勇伝がありますが、今回はこの二つを紹介しましょう!」
「えぇ、お願いしますね」
「、、、フン!」
「ではまず最初に、キオン討伐の話からじゃな!あれはシュデンが慌てた様子で帰ってきた時の事、、、」
シュミトとシュデンの2人は、ラオト達がキオン討伐に出かけた時の事、魔王軍兵士との戦い、そしてキオンとの激闘までの一通りの流れを、かなり盛ったり大袈裟に表現しながら、ピメウスとパドラの2人に話したのだった。ラオトは話の中に出てくる美化された自分達に少し違和感を感じていたが、大袈裟に表現されているだけで嘘や誤りの情報はなかった為、思い出の振り返り程度に聴き続けたのだった。
「あの時はじゃな、魔王軍の策によって天使のスティアと悪魔のアレスが城の中に入れなかったんじゃ、しかし!ラオト達は悪魔と天使という強力な味方が居ない3人だけの状態で!見事キオンを討伐してみせたのじゃ!」
「えぇ!我々が援軍に向かった時、城の外に天使と悪魔のお二方が待機していた時は驚きましたよ!勇者様にとって、キオンは3人で事足りる相手だったという事なのです!だから撤退などせず、城の中に入れる3人だけで、、、」
シュデンは後ろを振り向くと同時に、話を止めてしまった。
「シュデン様、どうされましたか?」
「すみません、どうやら他の方から連絡が掛かってきたようで、、、少々お待ちを!」
そう言うと、シュデンは急いでどこかへ行ってしまった。
「連絡?誰でしょうか」
「それは分からん、しかし、相当急ぎのようじゃな」
「え?そんなの分かるのか?」
「あぁ、連絡用魔水晶が赤く点滅しておったからな」
そんな事を話していると、シュデンが慌てた様子で戻ってきたのだった。
「親父殿!緊急事態ですぞ!」
「緊急事態?な、なんじゃ?」
「獣人の国が、、、魔王軍によって陥落してしまったのです!」
「えぇ!?」
「なんじゃと!?」




