フェアリウムの朝
フェアリウムに朝がやってきた。辺りが明るく照らされ、フェアリウムに住む者達の賑やかな声と店などの準備をする音が聞こえ始めた。フェアリウムでも、やはり1番に起きたのはホルスだった。ホルスは皆を優しく起こし、カーテンを開き、部屋に明るい日差しを取り入れた。ホルスに起こされたラオト達は、目を擦りながら身支度を整えた。そして自分の身支度が終わり、窓辺で外を見ていたラオトは、フェアリウムのある事が気になったのだった。
「ウィンディ?フェアリウムってエントモス熱帯林の中にあるんだよな?」
「そうだけど、それがどうかしたの?」
ウィンディは身支度をしながらラオトの問いかけに答えた。
「エントモス熱帯林って太陽の光が全く届かない暗闇なのに、なんでフェアリウムはこんなに明るいんだ?それに朝と夜で明るさが変わるし」
「、、、確かに!そういえばここってエントモス熱帯林の中なんだもんね!」
「そういえばそうだな、真っ暗なエントモス熱帯林の中で朝、昼、夜を経験できるのはおかしいよな」
身支度を終わらせたホルスも加わり、ラオト達はフェアリウムの時間による景色の変化について話し合った。それから何も分からぬまま数分が過ぎた頃、ラオト達の泊まっている部屋がノックされ、元気いっぱいなサリディ達の声が聞こえてきた。
「おーい!起きてるか?」
「おはようみんな!早く遊ぼ!」
「俺様達は元気いっぱいだぜ!」
身支度を整えたラオト達は、サリディ達と合流し、昨日ジャンケンをしていた宿の前の広場へと集合した。
「みんなごめん、実は俺、ある人に呼び出されてるんだ、だから今日もジャンケンに参加出来ないかも」
「マジかよ!ラオトも忙しんだな、、、」
「本当にごめん!早く帰ってくるから」
「分かった、それじゃあ俺達は先に遊んでるぞ」
「あぁ、それじゃあウィンディ行こう」
「えぇ!また私!?今日はホルスお願い!」
「俺!?俺もジャンケンしたいんだが、、、」
「ホルスは私達の雑用なんでしょ!ならラオトの送迎もお願い!」
「それはそうだが、、、はぁ、分かったよ」
「ありがとうホルス!それでこそ私達のケンタウロス!」
「それじゃあホルス、俺を背中に乗せてくれ」
「おう」
ホルスはラオトを背中にそっと乗せた。
「それで、どこに連れて行けば良いんだ?」
「えーっと、妖精族エリアの中心にある、旗が目印の建物だ」
「妖精族エリア?俺が行っても大丈夫なのか?」
「まぁ、送り迎えだけだし、大丈夫だろ」
「それもそうだな、それじゃあ行くぞ!」
ホルスは背中にラオトを乗せ、妖精族エリアへと向かって行った。




