謎の気配
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
「うわぁぁぁぁぁ!!」
ラオトに先程の状態を話していたウィンディは、背後に現れた謎の存在の話に差し掛かった途端、急に大きな声で叫んだのだった。そして話を聞いていたラオトも、そのウィンディの声にびっくりして、思わず叫んでしまった。
「おい!急に叫ぶな!びっくりしただろ!」
「ごめんごめん、あの時の事を思い出したら怖くって」
「そんなに怖かったのかよ、ただの気のせいとかじゃないのか?」
「いや!気のせいは絶対ない!確かに私の後ろに何かの気配を感じたんだもん!」
「そうか、、、それじゃあ正体を確かめに行くか?」
「あぁ、行ってらっしゃい」
「何言ってるんだ?ウィンディが居なきゃ俺は動けないんだから、ウィンディも一緒に行くんだぞ」
「よし、帰ろっか、みんな待ってるし」
そう言うとウィンディはラオトを手に乗せ、自分達の宿の方へと歩き始めた。
「おい、正体気にならないのか?」
「そんなの知らなくても生きていけるよ!」
「そうだけどさぁ、正体不明のまま終わらせるのは、なんかモヤモヤしないか?」
「それはそうだけど、、、でもヤダ!」
「そうか、、、他の誰かに連れて行ってもらおうにも、こんな暗闇の中で正しく道を教えられる自信はないしなぁ、この件の正体はお預けだな」
「まぁいいじゃん!もし本当にお化けだったらヤバかったんだし!」
「お化けねぇ、そうじゃない可能性の方が圧倒的に高いけどな」
ラオトは謎の気配の正体が気になって仕方がなかったが、今の状況ではどうする事もできないので、渋々諦める事にした。
ラオトは正体が気になりすぎて、モヤモヤした気持ちになりながらウィンディと共に宿へ帰っていると、ふと町長の事を思い出した。
「(ラボの近くでの出来事なら、ロメウスや町長なら何か知ってるかも知れないよな、、、明日、町長に会ったら聞いてみるか。本当はロメウスの方が知ってそうなんだが、作業を邪魔するのも悪いしな)」
そんな事を考えていると、いつの間にか宿へと着いていた。もう夜という事もあり、宿の外には誰もおらず、代わりに宿内のラオト達の部屋に明かりが灯っていた。
「随分遅くなっちゃったね、結局私達ジャンケンに入れなかったし」
「そうだな、まぁ、明日とかにでもやれば良いんじゃないか?」
「そうだね」
そんな事を話しながら、ウィンディとラオトは宿の中へと入っていった。




