理想と現実
「、、、ということから、これはまりょくのつよさが、に、よん、きゅー、のならびになってて!」
「ふむふむ、、、」
ラオトはこの解説が今後役に立つかも知れない知識だと思い、途中までは真剣に話を聞いていたのだったが、、、
「ここにまりょくぱすかるとだいなむのちからがくわわって!」
「?????」
途中から全く聞いた事のない単語が出た瞬間、今までなんとか理解してきた内容が全て分からなくなってしまい、それからはラジオ感覚でロメウスの優しい声を流し聞きするだけだった。そんなラオトに対し、町長は最初から最後までロメウスの話を真剣に聞いていたが、その表情から全く理解できていないという事がよく分かった。
「、、、つまり!このまほうじんはまおうぐんのけっかいようのまほうじんってこと!わかった?」
「うん!全然分かんない!」
「そぉ?それじゃあもういっかい、、、」
「いや!もう大丈夫だ!」
もう一度解説を始めようとするロメウスを、ラオトは急いで止めに入った。
「この魔法陣が魔王軍の物ってのは分かったよな?町長?」
「まぁ、、、姉さんがそう言うならね」
「よし!これで認めてくれたな?」
「いや!後でシュミト爺さんに聞くまで認めない!」
「別にいいけど、ただ結果を先伸ばししてるだけじゃないか?」
「うっさいなぁ!そっちの方が確実なんだし良いでしょ!」
「俺が正しいって証明されるだけだけどな、、、それよりロメウス、設計図は出来たんだよな?」
「できた!これ!」
「おぉ!その手に持ってる紙か!ちょっと見せてくれ!」
「いいよ!はいどうぞ!」
ラオトはロメウスから設計図を受け取り、その表紙に描かれた魔道具のデザインをじっくりと眺めた。
「、、、」
ラオトは声には出さなかったが、内心ではとても複雑な感情になっていた。ラオトが見つめる設計図に描かれた魔道具は、ラオトの想像していたような羽型の魔道具ではあったのだが、問題はその魔道具のデザインだった。その魔道具は背中に背負うリュックのようなパーツから4枚の大きな羽が生えたような見た目をしていたのだが、その羽に描かれている装飾がまるで眼のような不気味な模様をしていたのだ。さらに、よく見てみると模様だけでなく、パーツの連結部や構造なども、元いた世界では見た事のないような歪な造りになっており、その事が余計にラオトの心配を増幅させた。




