ラボ
ロメウスと共にラボと言われる大木の中に入ったラオト、その大木の中はとても広々とした空間になっており、至る所に魔道具の残骸や魔水晶の破片などが散乱していた。その様子は、まるで子供がおもちゃで遊んだ跡のようだった。それらの障害物を避けながら、さらにロメウスについていくと、謎の紙や道具が散乱した机へと案内された。
「そこにすわって!」
ラオトはロメウスの言う通りに、机の前に用意された椅子へと座った。
「よし!それじゃあはじめるね!」
ロメウスは机の上のガラクタの山から紙とペンを取り出し、いつでもメモを取れる体制になった。
「らおとおにいちゃんはわたちになにをつくってほしいの?」
「あぁ、小人でも妖精族のように自由に飛べる人工の羽みたいなのを作って欲しいんだ」
「こびとぞくようのはね?おもしろそう!」
その後もラオトはロメウスに作って欲しい魔道具の用途を詳細に話し続け、それをロメウスはウキウキな様子で聞きながらメモを取り続けた。
「、、、って感じなんだが、どうだ?作れるか?」
「だいじょぶ!わたちにまかせて!」
「随分と自信満々だな、少しメモを見ても良いか?」
「いいよ!」
自信満々なロメウスは一体どんな事をメモに書いたのかが気になったラオトは、興味津々な様子でメモの内容を確認した。
「、、、うん?」
メモに書かれていたものは、文字というにはぐちゃぐちゃとしすぎており、ほとんどの箇所の意味が理解できない文章が書かれていた。この事についてロメウスに聞こうとしたラオトだったが、ロメウスは自信満々の笑顔でこちらを見ていた。そのあまりの尊さに、ラオトはメモについての文句を言えなくなってしまった。
「(ロ、ロメウスも一生懸命書いてくれたんだし、本人が意味を理解できれば良いじゃないか!何も文句を言う理由なんてない!そうだよな?)」
ロメウスのあまりの尊さに脳をやられたラオトは、文句一つ言わずにロメウスにメモを返したのだった。
「それで、これから何をするんだ?」
「いまからせっけいずをかくの!」
「設計図か、、、どんな形になるか楽しみだな!」
ラオトは今まで見てきたアニメや漫画から大体の羽のイメージを脳内で作り出していたが、それらを一切知らないこの世界の人物は、一体どんな構造や見た目の羽を作るのか、ラオトは楽しみだった。




