羽探し
荷物を部屋に置いて宿を出たラオトとウィンディは、宿の中で話していたことをサリディ達に伝えた後、ホルス、アレス、スティアと別れ、妖精族用の小さな店が並ぶエリアへと向かっていった。歩いていくウィンディを見送った5人は、早速ジャンケン大会を開催し、誰が1番ジャンケンが強いのかを競い始めたのだった。
「よし!あの2人が帰ってくるまで俺達でやってようぜ!」
「負けないからね!」
「そんじゃ、ジャン!ケン!ポン!」
妖精族の店が立ち並ぶエリアへとやってきたラオトとウィンディは、早速小人用の羽が売ってそうな装備品屋や防具屋などに片っ端から声をかけていった。
「すみません、羽って売ってないですか?」
「???」
「そんな聞き方じゃだめでしょ!もっと詳しく伝えないと!」
「あー、小人族用の羽とか売ってないですか?」
「小人族用の羽?どういう事ですか?」
「つまりだな、、、」
ラオトは自分の想像する小人族用の人工の羽の大雑把な使い方を説明した。
「なるほど、小さな人工の羽で小人族も妖精族のように飛べる、、、お客様、なかなか面白い発想をお持ちですね!」
「、、、つまり、無いんだな?」
「はい、当店には無い、、、というか、そんな面白い発想の商品は聞いた事がありませんね」
「そっか、、、それじゃあ他の店にも置いてなさそうだね」
「そうだな、、、答えてくれてありがとうな」
ラオトが店を出ようとした時、店主の妖精が不敵な笑みを浮かべ始めた。
「フッフッフッ、お客様、この町の魔道具の技術を舐めてはいませんか?」
「え?」
「この町フェアリウムで作られる魔道具は、それはそれは高品質で、効果も多種多様なんですよぉ?」
「あぁ、そうらしいな」
「それらの魔道具を作ってる職人を、私、知ってるんですけどねぇ?」
「どういう事だ?」
含みのある言葉の意味を全く理解していないラオトに痺れを切らした店主は、さっさと答え合わせをしてしまった。
「つ!ま!り!その方ならお客様の要望通りの品を作ってくれるんじゃないですか!?」
「あぁ!なるほど!教えてくれるのか?」
「もちろんタダとはいきませんよ?」
「、、、だよな」
「ちょっと手伝って欲しい事があるので、それをお手伝いしてくれたら教えてあげましょう」
「本当か!俺でよければ何でもするぞ!」
「用があるのはお客様のお連れ様です」
「え?」
「あっ、私?」
「人間族のあなた様に運んで欲しい物があるのですが、、、よろしいですか?」
「いいよ」
店主妖精が次々とウィンディの手に荷物を置き始めた。それらは妖精族の店主にとっては非常に重たい物であったが、人間族のウィンディには軽々持ち上げられる物だった。
「流石は人間族!力持ち!」
「これ、どこに待っていくの?」
「ついてきてください!」
ウィンディは店主の妖精と共にどこかに行ってしまい、店にはラオト1人が残されたのだった。
「、、、大きな体に戻りたい」




