不便な体
「ふぅ、ちょっと座ろ」
「えっ、ちょっ、ウィンディ?うわぁぁぁ!!」
ベットの上に立っていたラオトは、ウィンディが勢いよくベットに座り込んだ反動によって、空高くに飛んでいってしまった。
「ラオト!!」
ウィンディは飛んでいくラオトを助けるために、ラオトの着地地点にいつも使っている衝撃吸収用の風魔法を使用した。しかし、その風の音やけに大きな音に、ラオトは嫌な予感を感じていた。
「ウィンディ!この魔法、ちゃんと小人用にしてるんだよな?」
「、、、あっ」
「え?」
ラオトはウィンディの「いやぁ、うっかりうっかり」と言わんばかりの顔に絶望しながら、魔法で生成された風の中に突入した。そして、ラオトは下から湧き上がる強烈な風によって、またしても空高くに打ち上げられ、そのまま勢い余って天井に激突してしまった。
「ぐはっ」
天井に激突したラオトは、そのまま地面へと真っ逆様に落ちていった。
「よし、今度こそ!」
もう一度降って来るラオトに、ウィンディは再度風魔法を使用した。今度はウィンディが自ら風魔法を調整し、ラオトの降って来る勢いを徐々に落とすように風魔法の風力を調整した。
「おぉー」
ラオトはウィンディのちょうどいい調整のおかげで、体がふわふわと宙に浮いているような状態になった。そして、そのまま少しずつ弱くなっていく風に体を委ね、ラオトはゆっくりと地面に降下する事ができたのだった。
「着地!ふぅ、この体もなかなか不便だな」
「いやぁ、ごめんねラオト」
「大丈夫大丈夫、それよりな、さっきの風魔法で浮いてる時、まるで空を飛んでいるみたいで楽しかったぞ!いやぁ、やっぱり空を飛ぶって良いなぁ、俺にも羽があったらなぁ」
「我と堕天使も飛べるぞ?」
「それって死ななきゃだめじゃん!」
「そうそう、死なないで飛ぶ方法とか無いかなぁ」
「確かに、ラオトが飛べたらこの町では最適なんだけどね、、、」
「ウィンディがずっと風魔法を使ってあげたら良いじゃん」
「いやいや、それじゃあ現状と変わらないじゃん、ラオトが自分で移動できたら良いんだけど、、、」
「、、、なぁ、1個思ったんだけど、小人族用の羽とか無いのか?」
「小人族用の羽?」
「あぁ、小人族でも妖精族の気分になれるみたいな」
「どうだろう、聞いた事は無いけど、、、」
「でも良い発想だ、この町は不思議な魔道具が沢山売ってるし、探せばあるかもな」
「そっか、それじゃあ俺はそれを探しに行こうかな、もちろんウィンディも一緒にな」
「良いよ!私も妖精族が居る方の町見てみたいし!」
「そんじゃ、俺とアレスとスティアは先にサリディ達と遊んでるぜ」
「あぁ!それじゃあまた後でな!」




